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	<title>2023 - 自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター</title>
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	<description>Astrobiology Center</description>
	<lastBuildDate>Tue, 30 Apr 2024 07:29:14 +0000</lastBuildDate>
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	<title>2023 - 自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター</title>
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	<item>
		<title>共鳴し合う6つ子の惑星を発見</title>
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		<dc:creator><![CDATA[nins-abc_web]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 30 Nov 2023 02:42:12 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ABC]]></category>
		<category><![CDATA[jp]]></category>
		<category><![CDATA[サテライト]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>―全ての隣り合う惑星の公転周期が尽数関係を持つ惑星系HD 110067― 発表のポイント 概要 東京大学大学院総合文化研究科の成田憲保教授（... </p>
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<h4 class="wp-block-heading"><strong>―全ての隣り合う惑星の公転周期が尽数関係を持つ惑星系HD 110067―</strong></h4>



<figure class="wp-block-image size-large"><img fetchpriority="high" decoding="async" width="1024" height="683" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/11/Illustration_SextupletCHEOPS_HD110067_CC-BY-NC-SA-4.0-Thibaut-Roger-NCCR-PlanetS-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-783" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/11/Illustration_SextupletCHEOPS_HD110067_CC-BY-NC-SA-4.0-Thibaut-Roger-NCCR-PlanetS-1024x683.jpg 1024w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/11/Illustration_SextupletCHEOPS_HD110067_CC-BY-NC-SA-4.0-Thibaut-Roger-NCCR-PlanetS-300x200.jpg 300w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/11/Illustration_SextupletCHEOPS_HD110067_CC-BY-NC-SA-4.0-Thibaut-Roger-NCCR-PlanetS-768x512.jpg 768w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/11/Illustration_SextupletCHEOPS_HD110067_CC-BY-NC-SA-4.0-Thibaut-Roger-NCCR-PlanetS-1536x1024.jpg 1536w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/11/Illustration_SextupletCHEOPS_HD110067_CC-BY-NC-SA-4.0-Thibaut-Roger-NCCR-PlanetS-2048x1365.jpg 2048w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">発見された6つの惑星の位置を一定の時間間隔で繋いだ線が作る幾何学模様<br>（© CC BY-NC-SA 4.0, Thibaut Roger/NCCR PlanetS）</figcaption></figure>



<h5 class="wp-block-heading">発表のポイント</h5>



<ul class="wp-block-list">
<li>宇宙望遠鏡と地上望遠鏡による世界的な連携観測によって、太陽系から約100光年離れた恒星HD 110067の周りで6つのトランジット惑星を発見した。</li>



<li>6つの惑星は、全ての隣り合う惑星同士の公転周期が簡単な整数比で表される尽数関係にある。</li>



<li>この惑星系は、惑星がどのように形成したかを考える上で貴重な惑星系となるほか、それぞれの惑星大気の観測が行われれば、惑星の大気獲得過程や恒星からの光が惑星大気の散逸や化学進化に与える影響の理解につながると期待される。</li>
</ul>



<h5 class="wp-block-heading">概要</h5>



<p>東京大学大学院総合文化研究科の成田憲保教授（自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター客員教授）、福井暁彦特任助教らのMuSCATチーム（注1）を含む国際共同研究チームは、宇宙望遠鏡と地上望遠鏡の連携した観測により、太陽系から約100光年離れた恒星HD 110067の周りで6つのトランジット惑星（注2）を発見しました。</p>



<p>　この6つの惑星は、全ての隣り合う惑星の公転周期が2:3や3:4という簡単な整数比（尽数関係：注3）となっており、惑星が原始惑星系円盤の中でどのように形成し、移動してきたかを考える手がかりを与えてくれます。また、今後これらの惑星の大気の観測が行われれば、惑星の大気獲得過程や恒星からの光が惑星大気の散逸や化学進化に与える影響の理解につながると期待されます。</p>



<p>今回の発見は、アメリカ航空宇宙局（NASA）のトランジット惑星探索衛星TESS（Transiting Exoplanet Survey Satellite：注4）、欧州宇宙機関（ESA）の宇宙望遠鏡CHEOPS（CHaracterising ExOPlanets Satellite：注5）、MuSCATチームが開発した多色同時撮像カメラMuSCAT2、MuSCAT3（図1、図2）を含めた複数の地上望遠鏡が連携した観測によって実現しました。<br>　本研究成果は、2023年11月29日（英国時間）に英国科学誌「Nature」に掲載されます。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="687" height="513" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/11/F1_Narita_202311.jpg" alt="" class="wp-image-779" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/11/F1_Narita_202311.jpg 687w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/11/F1_Narita_202311-300x224.jpg 300w" sizes="(max-width: 687px) 100vw, 687px" /><figcaption class="wp-element-caption">図１：スペイン・テネリフェ島テイデ観測所の1.52 m Telescopio Carlos Sánchezに搭載されたMuSCAT2<br>(クレジット: MuSCATチーム)</figcaption></figure>
</div>

<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="449" height="715" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/11/F2_Narita_202311.jpg" alt="" class="wp-image-780" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/11/F2_Narita_202311.jpg 449w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/11/F2_Narita_202311-188x300.jpg 188w" sizes="(max-width: 449px) 100vw, 449px" /><figcaption class="wp-element-caption">図２：アメリカ・マウイ島ハレアカラ観測所の2 m Faulkes Telescope Northに搭載されたMuSCAT3 (クレジット: MuSCATチーム)</figcaption></figure>
</div>


<h5 class="wp-block-heading">発表内容</h5>



<p>太陽の約8割の質量と半径を持つ恒星HD 110067は、かみのけ座の方向、約100光年の距離にあります。この恒星はNASAのTESSによって、2020年3～4月と2022年2～3月に約27日ずつ明るさの変化をモニタリングする観測が行われました。TESSの観測によって、約9.11日と約13.67日の周期でトランジットによる減光が起きていることがわかりました。しかし、観測されたTESSのデータには他にもトランジットらしき減光がいくつもあり、この恒星の周りに一体いくつのトランジット惑星があるのか、それぞれの惑星の周期は何日なのかがわからない状態でした。そこで国際共同研究チームは、考察に基づく仮説と観測による検証により、この謎解きに取り組みました。</p>



<p>研究チームはまずトランジットの形（減光の深さと継続時間）に着目しました。これは、ある惑星によるトランジットは毎回同じ形をしているためです。そして研究チームはTESSのデータに2種類の同じ形のトランジットのペアが存在し、2020年と2022年にそれぞれ1回ずつ観測されていることを見出しました。しかし、TESSは約2年の間の時期は観測をしていなかったため、必ずしも周期が2年というわけではありません。約2年離れて観測された2回のトランジットの時間間隔を自然数で割ったものが真の周期の候補となります。これらの候補の周期で予想されるトランジットの時間帯にESAのCHEOPSが観測を行った結果、2種類のうち1つのトランジットは約20.52日の周期で起きていることが確認されました。</p>



<p>確認された3つの惑星の周期（9.11日、13.67日、20.52日）をよく見ると、隣り合う惑星の周期比がそれぞれ2:3という簡単な整数比になっていることに気づきます。同一の天体を公転する天体の周期比がこのように簡単な整数比になることを「尽数関係」と呼びます。太陽系にも尽数関係を持つ天体は存在し、例えば海王星と冥王星の公転周期の比は2:3となっており、木星の衛星であるイオ・エウロパ・ガニメデではそれぞれのペアの公転周期の比が1:2となっています。</p>



<p>このように尽数関係を持つ3つの惑星があることを惑星形成の観点から考えると、この惑星系では形成時に複数の惑星がお互いに尽数関係を持つ平均運動共鳴（注3）の軌道にとらわれ、原始惑星系円盤の中でその関係を保ちながら現在の軌道まで移動してきたと考えられます。そうすると、残りのトランジットを起こしている惑星の周期も尽数関係を持つと考えることが自然です。そこで研究チームは約2年間離れて観測されたもう1種類のトランジットの真の周期は約20.52日に対して尽数関係を持つ、すなわち観測された2回のトランジットの時間間隔を自然数で割った値が約20.52日と簡単な整数比を持つと考えました。そして、そのような条件を満たす唯一の解として約30.79日の周期を見出しました。</p>



<p>このように4つの惑星の周期が同定された後も、2022年のTESSのデータにはそれぞれ異なる形の2つのトランジットが残っていました。この2つはそれぞれ1回しかトランジットをしていないので、真の周期がわかりません。そこで研究チームは、5つ目の惑星の周期は約30.79日に対して尽数関係を持ち、さらに6つ目の惑星の周期は5つ目の惑星の周期に対して尽数関係を持つと仮定し、50通りのシナリオを考えました。具体的には、それぞれの周期比が1:2、2:3、3:4、4:5、5:6の5通り、かつ観測された2つのトランジットがそれぞれ5つ目と6つ目のどちらかがわからないので2通りの場合分けを考えました。これらのシナリオの中から、既存のTESSのデータにトランジットがないことや、天体力学的な考察をもとに、研究チームは5つ目の惑星の周期は約30.79日に対して3:4となる約41.06日、6つ目の惑星の周期は5つ目の惑星の周期に対して3:4となる約54.77日である可能性が高いと考え、以下の2つの方法でその仮説の検証を行いました。</p>



<p>その1つが、2022年5月23～24日（協定世界時）にかけて行われた複数の地上望遠鏡による5つ目の惑星（約41.06日周期）のトランジットの追観測キャンペーンです。MuSCATチームはこのキャンペーンに参加し、スペイン・テネリフェ島にあるMuSCAT2でトランジットの開始、アメリカ・マウイ島にあるMuSCAT3でトランジットの終了を精度良くとらえました（図3）。このトランジットは減光の深さが0.1%程度しかなく、トランジットの継続時間は5時間以上、予報の誤差も大きいという難度の高い観測でしたが、地上最高レベルの測光精度を4色で同時に達成でき、時差の離れた望遠鏡に搭載されているMuSCAT2とMuSCAT3の連携が大きな威力を発揮しました。このキャンペーン観測により、5つ目の惑星の周期が約41.06日であることが確認されました。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="632" height="664" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/11/F3_Narita_202311.jpg" alt="" class="wp-image-781" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/11/F3_Narita_202311.jpg 632w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/11/F3_Narita_202311-286x300.jpg 286w" sizes="(max-width: 632px) 100vw, 632px" /><figcaption class="wp-element-caption"><strong>図３：2022年5月23〜24日（協定世界時）にかけて行われた複数の地上望遠鏡による内側から5つ目の惑星のトランジット追観測キャンペーンのデータ（掲載論文のExtended Data Fig. 4を改変して引用）。 </strong><br>横軸は紀元前4713年1月1日正午を0としたユリウス日から2457000を引いた値（単位は日）。縦軸はHD 110067の相対的な明るさの時間変化で、単位のpptは0.001（0.1%）。各望遠鏡のデータを1pptずつ縦にずらしてプロットしています。最上部の4つが4色で観測されたMuSCAT2とMuSCAT3のデータです。これらのデータに対して、トランジットが起きていないと考えるモデルとトランジットが起きていると考えるモデルをWAIC（渡辺・赤池情報量基準）を使って比較することで、トランジットが起きていると判断されました。</figcaption></figure>



<p>もう1つは、解析対象外となっていた2020年のTESSのデータの解析です。TESSは観測方向や時期によっては月や地球からの散乱光が観測視野に混入してしまい、そのようなデータはノイズが大きくなってしまいます。そうしたデータは取得されているものの、通常解析が行われません。しかし研究チームは、上の仮説が正しければ5つ目と6つ目の惑星のトランジットが2020年のTESSのデータの中にあるはずだと考え、解析対象外となっていたデータの解析を行いました。そして実際に、仮説によって予想された時刻にトランジットがあることが確認されました。</p>



<p>以上のように、研究チームは仮説と検証に基づいてTESSで観測された複雑なトランジットの謎を解き、HD 110067は全ての隣り合う惑星の公転周期が尽数関係を持つ6つ子の惑星系であることを明らかにしました。なお、7つ目以降の惑星の存在はまだ確認されていませんが、存在が否定されたわけではなく、今後も探索が続けられる見通しです。また、6つの惑星は地球の1.9～2.9倍の半径を持っており、地球のような岩石惑星ではなく、水素大気を持つ小さな海王星（海王星の半径は地球の約4倍）のような惑星であると考えられます。</p>



<p>　2023年までに既に5千個を超える系外惑星が発見されていますが、HD 110067のように3つ以上の惑星が尽数関係を持つ惑星系は両手で数えられるほどしか発見されていません。このような惑星系は、惑星が原始惑星系円盤の中でどのように形成し、移動してきたかを理論的に深く考察する手がかりを与えてくれます。また、同一の主星の周りで5つ以上のトランジット惑星が発見されている中で、HD 110067は最も明るい恒星です。明るい恒星を公転するトランジット惑星は大気の観測に適しており、しかも同じ惑星系に複数のトランジット惑星があることから、それらの惑星の大気を観測し比較することが可能です。そのため、この6つ子の惑星は今後惑星大気の絶好のターゲットとなり、尽数関係にある惑星が原始惑星系円盤の中でどのように大気を獲得したかや、恒星からの光が惑星大気の散逸や化学進化にどのような影響を与えたかが調べられると期待されます。</p>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h5 class="wp-block-heading">○関連情報：</h5>



<p>「プレスリリース①　火山活動の可能性がある地球サイズの惑星を発見&nbsp;―潮汐力により加熱された系外惑星LP 791-18d―」（2023/05/18）</p>



<figure class="wp-block-embed is-type-wp-embed"><div class="wp-block-embed__wrapper">
https://abc-nins.jp/552/
</div></figure>



<p>「プレスリリース②　ハビタブルゾーンにあるスーパーアースを発見」（2022/09/07）</p>



<figure class="wp-block-embed is-type-wp-embed"><div class="wp-block-embed__wrapper">
https://abc-nins.jp/137/
</div></figure>



<p>「プレスリリース③　大気の詳細調査に適した地球型の系外惑星を発見」（2021/03/05）<strong></strong></p>



<p><a href="https://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/news/topics/files/20210305naritanosobun01.pdf">https://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/news/topics/files/20210305naritanosobun01.pdf</a></p>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h5 class="wp-block-heading">研究助成</h5>



<p>本研究は、日本学術振興会（JSPS）科学研究費助成事業（科研費：課題番号JP18H05439）、科学技術振興機構（JST）戦略的創造研究推進事業CREST（課題番号JPMJCR1761）、自然科学研究機構アストロバイオロジーセンターサテライト（課題番号AB022006）の支援を受けて実施されました。</p>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h5 class="wp-block-heading">用語解説</h5>



<p>（注1）MuSCATチーム</p>



<p>成田教授と福井特任助教らが岡山県の188 cm望遠鏡、スペイン・テネリフェ島の1.52 m望遠鏡、アメリカ合衆国・マウイ島の2 m望遠鏡、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州の2 m望遠鏡用に開発した、3つもしくは4つの波長帯で同時にトランジットを観測できる多色同時撮像カメラMuSCATシリーズ（装置名称はそれぞれMuSCAT、MuSCAT2、MuSCAT3、MuSCAT4）を用いて研究を行なっているチーム。MuSCATはMulticolor Simultaneous Camera for studying Atmospheres of Transiting exoplanetsの略で、岡山県の名産マスカットにちなんでいます。</p>



<p>（注2）トランジット惑星</p>



<p>系外惑星がその主星の手前を通過する時、主星の明るさが見かけ上わずかに暗くなります。この現象をトランジットと呼び、トランジットを起こすような軌道を持つ惑星をトランジット惑星と呼びます。</p>



<p>（注3）尽数関係と平均運動共鳴</p>



<p>2つの天体の公転あるいは自転の周期が簡単な整数比になること。本文では公転周期同士の尽数関係を例に挙げましたが、自転と公転の周期比についても使われる言葉で、例えば月の自転周期と月の公転周期は1:1の尽数関係にあると言うことができます。2つの天体の公転周期が尽数関係を持つ場合は、2つの天体が平均運動共鳴の状態にあると言われます。</p>



<p>（注4）TESS（Transiting Exoplanet Survey Satellite）</p>



<p>TESSはマサチューセッツ工科大学の研究者が中心となって立案したトランジットによって系外惑星を探すNASAの衛星計画です。TESSは2018年4月18日に打ち上げられ、2年間でほぼ全天のトランジット惑星を探索するという計画を実施してきました。現在は第2期延長計画が実施されており、少なくとも2024年まで観測が続けられる予定です。これまでの5年間で、6千個を超えるトランジット惑星候補を発見しています。</p>



<p>（注5）CHEOPS（CHaracterising ExOPlanets Satellite）</p>



<p>CHEOPSはスイスの研究者が中心となって立案し、ESAによって2019年12月18日に打ち上げられたトランジット惑星の観測専用の宇宙望遠鏡です。主に既知のトランジット惑星のトランジットを高精度に観測し、そのトランジットが起きた時刻や惑星の半径を精度良く決定することを目的としています。当初は3.5年の計画でしたが、第1期延長計画が認められ、少なくとも2026年まで観測が続けられる予定です。</p>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h5 class="wp-block-heading">論文情報</h5>



<p><strong>雑誌名：</strong>Nature</p>



<p><strong>題　名：</strong>A resonant sextuplet of sub-Neptunes transiting the bright star HD 110067</p>



<p><strong>著者名：</strong>Rafael Luque*, Hugh P. Osborn, Adrien Leleu, et al. including <strong>Norio Narita</strong> and <strong>John H. Livingston</strong></p>



<p><strong>DOI</strong><strong>：</strong>10.1038/s41586-023-06692-3</p>



<p><strong>URL</strong><strong>：</strong><a href="https://www.nature.com/articles/s41586-023-06692-3">https://www.nature.com/articles/s41586-023-06692-3</a></p>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h5 class="wp-block-heading">関連リンク</h5>



<p><a href="https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/press/z0109_00101.html" target="_blank" rel="noreferrer noopener">東京大学プレスリリース</a></p>



<p><a href="https://www.jst.go.jp/pr/announce/20231130/index.html" data-type="link" data-id="https://www.jst.go.jp/pr/announce/20231130/index.html" target="_blank" rel="noreferrer noopener">科学技術振興機構プレスリリース</a></p><p>The post <a href="https://www.abc-nins.jp/2023/11/30/774/">共鳴し合う6つ子の惑星を発見</a> first appeared on <a href="https://www.abc-nins.jp">自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>プロジェクト：試験管内での鉄硫黄タンパク質のワンポット合成に成功</title>
		<link>https://www.abc-nins.jp/2023/09/28/660/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[nins-abc_web]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 28 Sep 2023 08:07:20 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ABC]]></category>
		<category><![CDATA[プロジェクト]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://www.abc-nins.jp/?p=660</guid>

					<description><![CDATA[<p>アストロバイオロジーセンタープロジェクト研究課題（AB301003, AB311001）の関連研究成果がリリースされました！ 要点： （東京... </p>
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<p>アストロバイオロジーセンタープロジェクト研究課題（AB301003, AB311001）の関連研究成果がリリースされました！</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="710" height="694" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/image.png" alt="" class="wp-image-661" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/image.png 710w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/image-300x293.png 300w" sizes="(max-width: 710px) 100vw, 710px" /><figcaption class="wp-element-caption">試験管内での[4Fe-4S]型の鉄硫黄クラスターを持つ活性型タンパク質の再構成の模式図(<a href="https://www.titech.ac.jp/news/2023/067545">東京工業大学リリース</a>より)</figcaption></figure>



<h5 class="wp-block-heading">要点：</h5>



<ul class="wp-block-list">
<li>試験管内で生命に必須な鉄硫黄タンパク質を迅速かつ簡便に合成する手法を確立。</li>



<li>無細胞翻訳系、酸素除去系、鉄硫黄クラスター生合成系を組み合わせることで、グローブボックスなどを用いることなく、試験管内で人工的な嫌気環境を構築。</li>



<li>さまざまな生体内の化学反応に関わる、鉄硫黄タンパク質や酵素の簡便な合成は、新たなバイオテクノロジーおよび酵素開発などへの応用が期待される。</li>
</ul>



<p>（東京工業大学リリースより引用）</p>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<p>詳細は東京工業大学の<a href="https://www.titech.ac.jp/news/2023/067545">プレスリリース</a>をご参照ください。</p><p>The post <a href="https://www.abc-nins.jp/2023/09/28/660/">プロジェクト：試験管内での鉄硫黄タンパク質のワンポット合成に成功</a> first appeared on <a href="https://www.abc-nins.jp">自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>複雑有機分子が極低温の分子雲内でできる過程を量子化学計算で検証</title>
		<link>https://www.abc-nins.jp/2023/09/13/570/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[nins-abc_web]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 13 Sep 2023 05:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ABC]]></category>
		<category><![CDATA[分子雲]]></category>
		<category><![CDATA[反応経路]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://www.abc-nins.jp/?p=570</guid>

					<description><![CDATA[<p>概要： アストロバイオロジーセンターの小松勇特任研究員と国立天文台の古家健次特任助教によって、星間空間で検出される代表的な複雑有機分子である... </p>
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<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="800" height="600" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/202309_B68_Mol.png" alt="" class="wp-image-582" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/202309_B68_Mol.png 800w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/202309_B68_Mol-300x225.png 300w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/202309_B68_Mol-768x576.png 768w" sizes="(max-width: 800px) 100vw, 800px" /><figcaption class="wp-element-caption">図１：今回の研究で得られた、低温の星形成領域内で複雑有機分子（ジメチルエーテル、ギ酸メチル）ができる反応経路のイメージ。(クレジット：ABC、背景画像：<a rel="noreferrer noopener" href="http://www.eso.org/public/images/eso0102a/" data-type="link" data-id="http://www.eso.org/public/images/eso0102a/" target="_blank">ESO</a>)</figcaption></figure>



<h5 class="wp-block-heading">概要：</h5>



<p>アストロバイオロジーセンターの小松勇特任研究員と国立天文台の古家健次特任助教によって、星間空間で検出される代表的な複雑有機分子であるジメチルエーテルとギ酸メチルが生成される過程を、量子化学に基づく反応経路自動探索法を用いて検証しました。その結果、それぞれの分子について極低温（~10K）の分子雲内で反応が進行し得る経路を発見しました（図１）。本研究は理論化学に基づいてエネルギー的に実現しやすい反応経路を探索する数値シミュレーションを天文学に応用するもので、複雑有機物が観測される裏で何が起こっているかを理解するのに役立つ成果であると言えるでしょう。本研究成果は、米国の科学誌『ACS Earth and Space Chemistry&nbsp;』のオンライン版に2023年8月17日付で掲載されました。</p>



<h5 class="wp-block-heading">研究背景：</h5>



<p>大質量・小質量原始星形成領域には100 K以上(注1)に達する高温な領域が存在し、多様な複雑有機分子が検出されています。ジメチルエーテルやギ酸メチル（図2）は星が誕生しつつある分子雲コアで典型的に観測されている複雑有機分子で、星形成後の高温な（&gt;100 K）気相中の化学反応や、暖められたダスト表面（&gt;20 K）におけるラジカル化学反応が主な生成法であると考えられてきました。しかし、近年になって、10 K程度の極低温のまだ星が生まれていない分子雲コアにおいても、これらの分子が観測されるようになり、これらの分子がどのようにして生成されているのかを再検討する必要が出ています。ジメチルエーテルに関しては気相中における放射結合（注2）による生成が考えられていますが、低温環境で観測されている量を説明するまでには至っていません。また、ギ酸メチルの生成過程についてはそもそもあまり研究されていませんでした。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="420" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/202309_Mol-1024x420.png" alt="" class="wp-image-576" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/202309_Mol-1024x420.png 1024w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/202309_Mol-300x123.png 300w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/202309_Mol-768x315.png 768w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/202309_Mol-1536x631.png 1536w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/202309_Mol-2048x841.png 2048w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">図２：ジメチルエーテルとギ酸メチルの構造式。</figcaption></figure>



<h5 class="wp-block-heading">研究成果：</h5>



<p>極低温下におけるジメチルエーテルとギ酸メチルの生成過程を明らかにするために、量子化学(注3)の遷移状態理論(注4)に基づく化学反応経路自動経路探索法（Komatsu and Suzuki,&nbsp;<em>&nbsp;ACS Earth Space Chem.</em>,&nbsp;&nbsp;2022においても同様の手法を採用）を用いて、これらの分子が電子基底状態（注5）のままエネルギー的に生成されやすい経路を調べました。この手法ではこれらのターゲット分子に対してそれぞれ、取り得る構造のエネルギープロファイルを完成させていきます。1つのターゲット分子が２つの分子に別れたところで、逆にターゲット分子までの生成経路をピックアップし、より外部エネルギーを要さない経路を抽出するという方式を採用しました。</p>



<p>計算の結果、どちらの分子についても、反応障壁のない、気相発熱反応による生成経路が発見されました。ジメチルエーテルについては得られた反応ネットワークから（図3）、CH<sub>3</sub>OとCH<sub>3</sub>からの生成経路が発見されました。これは部分的には先行研究で推定されており、これらと整合的でより包括的な経路が得られました。一方、ギ酸メチルについてはより複雑な生成経路が推定されました。反応障壁なしで進行する経路も発見されましたが、主な生成物は二酸化炭素やメタンなどで、ギ酸メチルはあくまで副産物であることがわかりました。ギ酸メチルに関しては、気相反応のみならず、ダスト表面反応など他の反応経路の方が重要なのかも知れません。このように、本研究によってこれらの複雑有機分子が極低温においても生成しうる経路が理論化学的に予言され、複雑有機分子が如何にして生成されているのかの全貌を解明する上で基礎的な指針となるでしょう。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="700" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/202309Komatsu_f3-1024x700.png" alt="" class="wp-image-577" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/202309Komatsu_f3-1024x700.png 1024w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/202309Komatsu_f3-300x205.png 300w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/202309Komatsu_f3-768x525.png 768w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/09/202309Komatsu_f3.png 1301w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">図３：今回発見されたジメチルエーテルを生成する反応ネットワークの一部。エネルギーの高い分子（赤）がより安定な分子（青）になる。</figcaption></figure>



<p>今後は得られた有望な反応ネットワークと反応速度式に基づくモデルを接続して、星間空間における複雑有機分子の量を推定することも理論・観測を比較する観点で重要です。また、今回は気相反応に限定した計算を行いましたが、ダスト表面反応についても同様な研究を行うことは量子化学計算による評価として有用でしょう。</p>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h5 class="wp-block-heading">注釈：</h5>



<p>(1) 摂氏0&nbsp;℃は273.15 K。100 Kは-173.15&nbsp;℃。</p>



<p>(2)&nbsp;気相中で原子や分子が衝突し、電磁波を放射して安定した分子を形成する現象。英語ではradiative association。</p>



<p>(3)&nbsp;量子力学を化学の諸問題に応用した分野のことである。 量子化学計算によって系の波動方程式を解くことにより、系の物性や反応性を調べることができる。</p>



<p>(4)&nbsp;ある反応物と生成物の間に、その中間の構造である遷移状態を同定し、これらのエネルギーを評価することにより反応の進行しやすさを推定する。</p>



<p>(5)&nbsp;&nbsp;原子分子においてエネルギーの最も低い電子配置。例えば、星からの光が分子に作用すると、エネルギーの高い電子励起状態になる。本研究ではこの励起状態は扱わない。</p>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h5 class="wp-block-heading">論文情報：</h5>



<p>雑誌：ACS Earth and Space Chemistry</p>



<p>タイトル： The Automated Reaction Pathway Search Reveals the Energetically Favorable Synthesis of Interstellar CH<sub>3</sub>OCH<sub>3</sub>&nbsp;and HCOOCH<sub>3</sub></p>



<p>著者：小松 勇(1),(2),&nbsp;古家 健次(2)</p>



<p>(1)アストロバイオロジーセンター, (2)&nbsp;国立天文台</p>



<p>DOI：<a href="https://doi.org/10.1021/acsearthspacechem.3c00117">10.1021/acsearthspacechem.3c00117</a></p>



<p>論文リンク：<a href="https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acsearthspacechem.3c00117">https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acsearthspacechem.3c00117</a></p>



<div style="height:0px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h5 class="wp-block-heading">関連リンク</h5>



<p>国立天文台　<a href="https://sci.nao.ac.jp/main/highlights/20230915" data-type="link" data-id="https://sci.nao.ac.jp/main/highlights/20230915" target="_blank" rel="noreferrer noopener">科学研究部プレスリリース</a></p><p>The post <a href="https://www.abc-nins.jp/2023/09/13/570/">複雑有機分子が極低温の分子雲内でできる過程を量子化学計算で検証</a> first appeared on <a href="https://www.abc-nins.jp">自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>火山活動の可能性がある地球サイズの惑星を発見　―潮汐力により加熱された系外惑星LP 791-18d―</title>
		<link>https://www.abc-nins.jp/2023/05/18/552/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[nins-abc_web]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 18 May 2023 06:22:58 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ABC]]></category>
		<category><![CDATA[プロジェクト]]></category>
		<category><![CDATA[exoplanet]]></category>
		<category><![CDATA[MuSCAT]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://www.abc-nins.jp/?p=552</guid>

					<description><![CDATA[<p>発表のポイント 概要 東京大学大学院総合文化研究科の成田憲保教授（自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター客員教授）、福井暁彦特任助教、... </p>
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<h5 class="wp-block-heading">発表のポイント</h5>



<ul class="wp-block-list">
<li>宇宙望遠鏡と地上望遠鏡による世界的な連携観測によって、新たな太陽系外惑星（系外惑星）LP 791-18dが発見された。</li>



<li>LP 791-18dでは木星の衛星イオのような活発な火山活動が想定される。</li>



<li>LP 791-18dはハビタブルゾーン（生命居住可能領域）の内側境界付近にあり、大気を保持する可能性があるため、生命誕生の起源を探る研究にとって興味深い惑星として注目される。</li>
</ul>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="922" height="519" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/05/LP791018im.jpg" alt="" class="wp-image-554" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/05/LP791018im.jpg 922w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/05/LP791018im-300x169.jpg 300w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/05/LP791018im-768x432.jpg 768w" sizes="(max-width: 922px) 100vw, 922px" /><figcaption class="wp-element-caption">LP 791-18dの想像図(クレジット：NASA’s Goddard Space Flight Center/Chris Smith (KRBwyle))</figcaption></figure>



<h5 class="wp-block-heading">概要</h5>



<p>東京大学大学院総合文化研究科の成田憲保教授（自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター客員教授）、福井暁彦特任助教、森万由子特任研究員らが参加する国際研究チームは、宇宙望遠鏡と地上望遠鏡による観測を組み合わせた研究により、およそ90光年先にある赤色矮星（注1）LP 791-18の周りに地球サイズの系外惑星LP 791-18dを新たに発見しました（図1）。この惑星dは、外側の隣接する軌道を公転する大きくて重い惑星cからの引力を受けて軌道が楕円形になっており、木星の衛星イオのように火山に覆われている可能性があります。この惑星は今後の惑星大気の観測が期待され、地殻活動が惑星大気にどのような影響を及ぼすかについて重要な発見をもたらす可能性があります。今回の発見は、アメリカ航空宇宙局 (NASA) のトランジット惑星探索衛星TESS（Transiting Exoplanet Survey Satellite：注2）、NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡（注3）、東京大学とアストロバイオロジーセンターの研究者が開発した多色同時撮像カメラMuSCAT、MuSCAT2（図2、3）を含めた多数の地上望遠鏡が連携した観測によって実現しました。<br>　本研究成果は、2023年5月17日（英国夏時間）に英国科学誌「Nature」に掲載されました。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="745" height="809" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/05/LP791018_orbit.png" alt="" class="wp-image-555" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/05/LP791018_orbit.png 745w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/05/LP791018_orbit-276x300.png 276w" sizes="(max-width: 745px) 100vw, 745px" /><figcaption class="wp-element-caption"><strong>図1：LP 791-18惑星系の3つの惑星軌道のイメージ</strong>。今回新しく発見された惑星dは、既に発見されていた内側の軌道を公転する惑星bと、外側の軌道を公転する惑星cの間の軌道を公転しています。図中の惑星のシンボルの大きさと軌道の円の大きさは、観測された惑星の大きさと公転距離の比を反映しています。</figcaption></figure>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="825" height="550" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/05/okayama188_MuSCAT.jpg" alt="" class="wp-image-556" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/05/okayama188_MuSCAT.jpg 825w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/05/okayama188_MuSCAT-300x200.jpg 300w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/05/okayama188_MuSCAT-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /><figcaption class="wp-element-caption"><strong>図2：国立天文台ハワイ観測所岡山分室188 cm望遠鏡に取り付けられた多色同時撮像カメラMuSCAT</strong>。今回の観測に用いられた多色同時撮像カメラMuSCATです。可視光の3色での同時撮像観測が行えます。国立天文台ハワイ観測所岡山分室（岡山県）にある188 cm望遠鏡に搭載されています。クレジット: MuSCATチーム</figcaption></figure>
</div>

<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="558" height="420" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/05/MuSCAT2dome.jpg" alt="" class="wp-image-557" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/05/MuSCAT2dome.jpg 558w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/05/MuSCAT2dome-300x226.jpg 300w" sizes="(max-width: 558px) 100vw, 558px" /><figcaption class="wp-element-caption"><strong>図3：テイデ観測所 1.52 mカルロス・サンチェス望遠鏡のドーム</strong>。今回の観測に用いられたMuSCAT2が搭載されたテイデ観測所(テネリフェ、スペイン)のドームです。クレジット: MuSCATチーム</figcaption></figure>
</div>


<h5 class="wp-block-heading">発表内容</h5>



<p>〈研究の背景〉</p>



<p>赤色矮星LP 791-18は、太陽系からおよそ90光年離れたコップ座の方向にあります。この恒星の周りにはこれまで、トランジット惑星探索衛星TESSによる観測から惑星bとcが見つかっていました。惑星bは地球の約1.2倍の半径で公転周期は約0.94日、惑星cは地球の約2.5倍の半径で公転周期は約4.99日の惑星です。</p>



<p></p>



<p>〈研究の内容〉</p>



<p>新たな惑星LP 791-18dのトランジットは、127時間におよぶスピッツァー宇宙望遠鏡の連続観測によって発見されました。この惑星dは、惑星bとcの間の軌道に位置しており（図1）、恒星の周りを公転周期2.75日で公転しています。半径はおよそ1.03地球半径と推定され、半径は地球ととてもよく似ています。</p>



<p>この惑星がどのような惑星なのかを調べるため、日本のMuSCATチーム（注4）を含め、TESSの公式追観測プログラムであるTFOP（TESS Follow-up Observing Program）に参加している多数のチームが地上望遠鏡を用いて惑星cとdのトランジット観測を行いました。</p>



<p>LP 791-18の周りを公転するたびに、惑星dとcは接近するタイミングが訪れます。この時お互いの引力が影響を及ぼし合うため、トランジット時刻が一定の公転周期からずれます。このトランジット時刻のずれを調べることで、引力を及ぼしている惑星の質量を推定することができます。MuSCATチームをはじめ、多数の地上望遠鏡による観測を繰り返すことで毎回のトランジット時刻を測定し、惑星dの質量が地球と同程度、惑星cの質量が地球の9倍程度であることを明らかにしました。</p>



<p>惑星cから及ぼされる引力は、惑星dの公転軌道をわずかに楕円形に変形させています。この楕円形の軌道を公転する中で、惑星dには恒星からの潮汐力（注5）が働き、わずかに変形します。この変形が惑星内部の摩擦を生み、惑星を加熱し、惑星表面で活発な火山活動を起こしている可能性があります。これは、太陽系で最も活発な火山活動を示す木星の衛星イオの加熱メカニズムと同じです。</p>



<p></p>



<p>〈今後の展望〉</p>



<p>LP 791-18dはハビタブルゾーンの内側境界付近に位置している惑星で、恒星からの潮汐力により自転周期と公転周期が一致しており、恒星に常に同じ面を向けていると考えられます。恒星からの光を受けている惑星の「昼側」の面は液体の水が存在するには高温すぎる可能性が高いですが、火山活動が起こっていれば惑星に大気が存在し、「夜側」の面では大気中で水蒸気が凝集し液体の水が存在している可能性があります。</p>



<p>惑星cについては、昨年から観測を始めた最新の宇宙望遠鏡であるジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡（注6）による惑星大気の観測が予定されています。加えて、今回発見された惑星dも重要な惑星大気観測のターゲットになり得ると研究チームは考えています。</p>



<p>惑星の活発な火山活動は、本来惑星の地殻内部に閉じ込められてしまう物質を大気中に送り込む役割を果たしているかもしれません。そういった物質の中には、生命にとって重要である炭素なども含まれます。この惑星の大気組成の検出が実現できれば、惑星の地殻活動が惑星大気に及ぼす影響を深く調べることが可能になるでしょう。これは生命の起源の研究につながる可能性があり、「アストロバイオロジー（宇宙生物学）」の観点からも重要です。</p>



<hr class="wp-block-separator has-alpha-channel-opacity"/>



<h5 class="wp-block-heading">研究助成</h5>



<p>本研究は、科学研究費助成事業（科研費：課題番号JP17H04574、JP18H05439）、特別研究員奨励費（課題番号JP20J21872）、科学技術振興機構（JST）戦略的創造研究推進事業さきがけ（課題番号JPMJPR1775）、CREST（課題番号JPMJCR1761）、自然科学研究機構アストロバイオロジーセンタープロジェクト（課題番号AB031010）の支援を受けて実施されました。</p>



<hr class="wp-block-separator has-alpha-channel-opacity"/>



<h5 class="wp-block-heading">注釈</h5>



<p>（注1）赤色矮星</p>



<p>表面温度がおよそ摂氏3,500度以下の恒星を赤色矮星と呼びます。宇宙に存在している恒星の約8割は赤色矮星で、太陽系の近傍にある恒星の多くも赤色矮星です。太陽よりも小さく、表面温度も低いことから、惑星表面に液体の水を保持しうる領域であるハビタブルゾーンが太陽の場合よりも短周期となります。</p>



<p>（注2）トランジット惑星探索衛星TESS</p>



<p>系外惑星がその恒星の手前を横切る時、恒星の明るさがわずかに暗くなります。この現象をトランジットと呼び、トランジットを観測することで系外惑星を発見し、その惑星の周期や大きさなどを調べることができます。TESSはトランジットによって系外惑星を探すNASAの衛星計画です。TESSは2018年4月18日に打ち上げられ、2年間でほぼ全天のトランジット惑星を探索するという計画を実施してきました。現在は第2期延長計画が実施されており、少なくとも2025年まで観測が続けられる予定です。これまでの5年間で、6,000個を超えるトランジット惑星候補を発見しています。</p>



<p>（注3）スピッツァー宇宙望遠鏡</p>



<p>NASAが2003年に打ち上げた宇宙望遠鏡で、2020年に退役しました。高精度な赤外線の観測が可能で、系外惑星の観測においても大きく活躍しました。</p>



<p>（注4）MuSCATチーム</p>



<p>成田教授と福井特任助教らが岡山県の188 cm望遠鏡、スペイン・テネリフェ島の1.52 m望遠鏡、アメリカ合衆国・マウイ島の2 m望遠鏡用に開発した、3つもしくは4つの波長帯で同時にトランジットを観測できる多色同時撮像カメラMuSCATシリーズ（装置名称はそれぞれMuSCAT、MuSCAT2、MuSCAT3）を用いた研究チーム。MuSCATはMulticolor Simultaneous Camera for studying Atmospheres of Transiting exoplanetsの略で、岡山県の名産にちなんでいます。</p>



<p>（注5）潮汐力</p>



<p>大きさを持った天体Aが別の天体Bからの重力を受けるとき、天体Aに生じる形状を変化させるような力のこと。地球では月の影響によって海の満ち引き（形状の変化）が生じています。木星の衛星イオでは、潮汐力によって生じる衛星内部の摩擦によって内部が加熱され、活発な火山活動が起こっています。</p>



<p>（注6）ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡NASAが中心となって打ち上げた6.5 mの口径を持つ宇宙望遠鏡。2021年12月25日に打ち上げられ、2022年から科学観測が開始されました。可視・近赤外・中間赤外領域において、これまで達成し得なかった精度での撮像・分光・測光観測が可能となりました。</p>



<hr class="wp-block-separator has-alpha-channel-opacity"/>



<h5 class="wp-block-heading">論文情報</h5>



<p>〈雑誌〉  Nature</p>



<p>〈題名〉  A temperate Earth-sized planet with tidal heating transiting an M6 star</p>



<p>〈著者〉  Merrin S. Peterson, Björn Benneke, Karen Collins et al. </p>



<p>〈DOI〉  10.1038/s41586-023-05934-8</p>



<p>〈URL〉  <a href="https://www.nature.com/articles/s41586-023-05934-8" target="_blank" rel="noreferrer noopener">https://www.nature.com/articles/s41586-023-05934-8</a></p>



<p></p>



<hr class="wp-block-separator has-alpha-channel-opacity"/>



<h5 class="wp-block-heading">関連リンク</h5>



<p>東京大学<a rel="noreferrer noopener" href="https://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/news/topics/20230518000000.html" target="_blank">プレスリリース</a></p>



<p>科学技術振興機構（JST）<a href="https://www.jst.go.jp/pr/announce/20230518/index.html" target="_blank" rel="noreferrer noopener">プレスリリース</a></p><p>The post <a href="https://www.abc-nins.jp/2023/05/18/552/">火山活動の可能性がある地球サイズの惑星を発見　―潮汐力により加熱された系外惑星LP 791-18d―</a> first appeared on <a href="https://www.abc-nins.jp">自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>すばる望遠鏡、地球の大気の揺らぎを極限まで補正して太陽系外惑星を直接に撮像</title>
		<link>https://www.abc-nins.jp/2023/04/14/515/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[nins-abc_web]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 14 Apr 2023 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ABC]]></category>
		<category><![CDATA[Direct Imaging]]></category>
		<category><![CDATA[exoplanet]]></category>
		<category><![CDATA[直接撮像]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://www.abc-nins.jp/?p=515</guid>

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										<content:encoded><![CDATA[<div style="margin-top: 0px; margin-bottom: 0px;" class="sharethis-inline-share-buttons" ></div>
<p>すばる望遠鏡の強力な補償光学システムにより、恒星 HIP 99770を周回する巨大なガス惑星が直接に撮像されました。この天体 HIP 99770 b は、位置天文衛星のデータを用いた間接的な探査と、直接撮像を組み合わせる方法で発見された最初の太陽系外惑星です。この新しい手法は、惑星の姿を「直接見る」のと同時に、惑星の質量と軌道を精密に測定することができます。将来、「第二の地球」を観測する上でも有望な手法です。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="1024" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/hip99770_subaru_press_J-1024x1024.png" alt="" class="wp-image-518" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/hip99770_subaru_press_J-1024x1024.png 1024w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/hip99770_subaru_press_J-300x300.png 300w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/hip99770_subaru_press_J-768x768.png 768w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">図１：すばる望遠鏡のSCExAO/CHARISによるHIP 99770惑星系の画像。星印の位置にある主星からの明るい光の影響は除去されています。矢印が示している天体が新たに発見された惑星です。黄色の破線は、比較のため、木星の軌道の大きさを示しています。主星（HIP 99770）は、はくちょう座の方向、約130光年の距離にあり、4等級と肉眼でも見える明るさの恒星です。（クレジット：T. Currie/Subaru Telescope, UTSA）</figcaption></figure>



<pre class="wp-block-preformatted">これまで5000個を超える太陽系外惑星（以下、系外惑星）が発見されています。しかし、そのほとんどは間接的な観測によるものです。つまり、惑星からの光を写真のように直接に画像としてとらえる「直接観測」ではなく、惑星の影響を受けている恒星自体を調べる方法です。</pre>



<pre class="wp-block-preformatted">直接観測が困難な理由は、惑星が明るい恒星のすぐ近くを周回する暗い天体だからです。これまで、すばる望遠鏡やケック望遠鏡のような巨大望遠鏡によって、恒星から比較的離れた位置にある巨大惑星の直接撮像に成功していますが、惑星と呼べるほど軽く、かつ、恒星に近い天体の数はまだ20例程度しかありません。</pre>



<pre class="wp-block-preformatted">近年でも、地球の大気揺らぎを極限まで直す超補償光学の登場で恒星と惑星を見分けるための解像度が向上したにも関わらず、直接観測による系外惑星の発見例はあまり増えていませんでした。その理由は、これまでの探査では有望な観測対象を絞りこむ良い手法が無く、多数の天体を観測してやみくもに探すという手法がとられていたためでした。</pre>



<pre class="wp-block-preformatted">しかし、恒星の天球上での位置を精密に測定することができるガイア（GAIA）衛星の登場がこの状況を打開します。欧州宇宙機関（ESA）が打ち上げたガイア衛星と先任のヒッパルコス衛星による精密なアストロメトリ（位置天文学）のデータを利用して、惑星が存在する間接証拠を恒星の位置のふらつき（加速運動）から先に得ておき、有望天体のみを大望遠鏡と超補償光学を用いて直接撮像する手法が可能になったのです。すばる望遠鏡では、この手法で、これまでにも惑星ほど軽くはないものの、伴星型の褐色惑星をヒアデス星団に発見しています（ハワイ観測所 2022年12月20日 <a rel="noreferrer noopener" href="https://subarutelescope.org/jp/results/2022/12/20/3210.html" target="_blank">観測</a><a href="https://subarutelescope.org/jp/results/2022/12/20/3210.html">成果</a>）。</pre>



<pre class="wp-block-preformatted">今回、国立天文台・アストロバイオロジーセンターの研究者を中心とする国際研究チームは、すばる望遠鏡に搭載された超補償光学系SCExAO（スケックスエーオー）とこのアストロメトリを組み合わせる手法に基づき、新たな系外惑星HIP 99770 bの発見に成功しました（図１）。アストロメトリと連携した直接撮像で発見された最初の惑星です。</pre>



<pre class="wp-block-preformatted">この惑星は、太陽の2倍程度の重さの恒星HIP 99770 Aを、太陽-地球間の距離の17倍離れて周回しています。軌道はわずかな楕円形状の可能性があります。</pre>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="890" height="889" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/hip99770b_orbitv1.gif" alt="" class="wp-image-523"/><figcaption class="wp-element-caption">図２：2020年から2021年にかけてすばる望遠鏡で撮像されたHIP 99770 bの画像（クレジット：T. Currie/Subaru Telescope, UTSA）</figcaption></figure>



<pre class="wp-block-preformatted">惑星の質量は木星の質量の約15倍と精密に求められました（注1）。通常の直接撮像観測では、惑星の明るさをモデルと比較することによって惑星質量を推定するため、大きな誤差があります。今回は、恒星のふらつきのデータを加味した力学質量と明るさに基づく質量の両方の情報から、わずか1木星質量程度の誤差で質量を精密に求めることができました。</pre>



<pre class="wp-block-preformatted">HIP 99770 bは、主星からの距離が近く、主星との明るさの差（コントラスト）も大きいため、将来のローマン宇宙望遠鏡や、TMTなどの30メートル級望遠鏡の高いコントラスト性能を検証する上で最適な天体となることが期待されます。研究チームの田村元秀教授 (東京大学/アストロバイオロジーセンター)は「本研究の手法で、新たな系外惑星の発見が続くでしょう。次世代の望遠鏡と補償光学を用いた将来の観測では、この手法で「第二の地球」が観測されることも夢ではありません」と語ります。</pre>



<p>本研究成果は、米国の科学誌『<em>サイエンス</em>』に2023年4月13日付で掲載されました (Currie et al.&nbsp;&#8220;Direct Imaging and Astrometric Detection of a Gas Giant Planet Orbiting an Accelerating Star&#8221;)。</p>



<hr class="wp-block-separator has-alpha-channel-opacity"/>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<pre class="wp-block-preformatted">（注1）通常、惑星の質量は約13木星質量以下とされていますが、この恒星は太陽よりかなり重いため、恒星の星周円盤から15木星質量の惑星が誕生することは不思議ではありません。実際にHIP 99770系の恒星と惑星の質量比は、既存の巨大惑星系の質量比と同程度です。従って、この天体は恒星になれなかった星、褐色矮星、ではなく、確実な惑星と考えられます。</pre>


<div style="padding: 10px; margin-bottom: 10px; border: 1px dotted #333333;"><b>すばる望遠鏡について</b><br>
すばる望遠鏡は自然科学研究機構国立天文台が運用する大型光学赤外線望遠鏡で、文部科学省・大規模学術フロンティア促進事業の支援を受けています。すばる望遠鏡が設置されているマウナケアは、貴重な自然環境であるとともにハワイの文化・歴史において大切な場所であり、私たちはマウナケアから宇宙を探究する機会を得られていることに深く感謝します。</div>


<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h5 class="wp-block-heading">（関連リンク）</h5>



<pre class="wp-block-preformatted">国立天文台 2023年4月14日 <a rel="noreferrer noopener" href="https://www.nao.ac.jp/news/science/2023/20230414-subaru.html" target="_blank">プレスリリース</a> 
ハワイ観測所 2023年4月13日　<a rel="noreferrer noopener" href="https://subarutelescope.org/jp/results/2023/04/13/3255.html" target="_blank">プレスリリース</a>
東京大学 2023年4月14日 <a rel="noreferrer noopener" href="https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2023/8402/" target="_blank">プレスリリース</a> </pre><p>The post <a href="https://www.abc-nins.jp/2023/04/14/515/">すばる望遠鏡、地球の大気の揺らぎを極限まで補正して太陽系外惑星を直接に撮像</a> first appeared on <a href="https://www.abc-nins.jp">自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>Subaru Images, Weighs, and Tracks Massive Benchmark Exoplanet</title>
		<link>https://www.abc-nins.jp/2023/04/14/520/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[nins-abc_web]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 14 Apr 2023 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[eng]]></category>
		<category><![CDATA[Direct Imaging]]></category>
		<category><![CDATA[exoplanet]]></category>
		<category><![CDATA[直接撮像]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://www.abc-nins.jp/?p=520</guid>

					<description><![CDATA[<p>In a breakthrough discovery, the Subaru Telescope’s powerful extreme a... </p>
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<p>In a breakthrough discovery, the Subaru Telescope’s powerful extreme adaptive optics system has imaged a massive benchmark gas giant planet around the nearby, bright star HIP 99770. The object, HIP 99770 b, is the first extrasolar planet jointly discovered by direct imaging and the new method of indirect detection, precision astrometry. This new approach for finding imageable planets simultaneously measures their weight, orbits and even their atmosphere. It prefigures the way that we will someday identify and characterize an Earth twin around a nearby star.&nbsp;</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="1024" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/hip99770_subaru_press-1024x1024.png" alt="" class="wp-image-517" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/hip99770_subaru_press-1024x1024.png 1024w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/hip99770_subaru_press-300x300.png 300w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/hip99770_subaru_press-150x150.png 150w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/hip99770_subaru_press-768x768.png 768w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/hip99770_subaru_press-1536x1536.png 1536w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/hip99770_subaru_press-2048x2048.png 2048w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">Figure 1: Infrared image of HIP 99770 taken by the Subaru Telescope. The bright main star at the position marked with * is hidden. The dashed ellipse shows the size of Jupiter’s orbit around the Sun to scale. The arrow points to the HIP 99770 b extrasolar planet.  (Credit:  T. Currie/Subaru Telescope, UTSA)</figcaption></figure>



<p>“We are now in a new era for imaging other worlds,” says Thayne Currie, lead author of the ground-breaking paper published in Science.</p>



<p>Direct imaging is a method that will someday reveal an Earth-like exoplanet around a nearby star. In the past 14 years, large ground-based telescopes equipped with adaptive optics (AO) to sharpen starlight have taken key steps towards this goal, revealing the first direct images of Jupiter-like gas giant exoplanets. These discoveries draw from so-called&nbsp;<em>blind</em>&nbsp;surveys: targets are selected based on system properties like age and distance but are otherwise unbiased. Unfortunately, the low yields of these blind surveys show that exoplanets we can image with current telescopes are rare.&nbsp;</p>



<p>Direct imaging searches focused on stars showing dynamical evidence for a planet may greatly increase the rate of imaging discoveries. Precision astrometry &#8212; measuring the position and motion of stars on the sky &#8212; could identify which stars are being pulled by the gravitational influence of an unseen companion and thus may host planets we can image.&nbsp;</p>



<p>An international research team led by Subaru Telescope, the University of Tokyo, the University of Texas-San Antonio, and the Astrobiology Center of Japan report the world’s first joint direct imaging and astrometric discovery of an exoplanet, using Subaru Telescope’s extreme adaptive optics system (SCExAO; Note 1) coupled with its near-infrared spectrograph (CHARIS) combined with astrometry from European Space Agency’s Gaia mission and its predecessor, Hipparcos. The planet was imaged around the nearby bright star HIP 99770, located in the constellation Cygnus.</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="890" height="889" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/hip99770b_orbitv1.gif" alt="" class="wp-image-523"/><figcaption class="wp-element-caption">Figure 2:&nbsp;A&nbsp;movie showing orbital motion of HIP 99770&nbsp;b, made by combining the Subaru Telescope&#8217;s images&nbsp;taken from 2020-2021. (Credit:&nbsp;&nbsp;T. Currie/Subaru Telescope, UTSA)</figcaption></figure>



<p>“Once we knew which star to look at, Subaru’s extreme adaptive optics system was able to sharpen starlight so well that our infrared instruments could see the faint planet hinted at by Gaia and Hipparcos” notes Olivier Guyon, the Principal Investigator of SCExAO.</p>



<p>The planet – HIP 99770 b – is about 100,000 times fainter than the star it orbits. Its CHARIS spectrum, combined with follow-up imaging from the W.M. Keck Observatory, reveals an atmosphere shaped by water and carbon monoxide, with a temperature about 10 times hotter than Jupiter’s. Its atmosphere resembles an older and slightly less cloudy counterpart to the atmospheres of the first imaged planets, HR 8799 bcd.</p>



<p>By jointly analyzing data from the Subaru Telescope, Keck, Gaia and Hipparcos, the team was able to directly measure the planet’s mass and constrain its orbit. HIP 99770 b is about 14-16 times the mass of Jupiter in our own Solar System, and orbits a star that is nearly twice as massive as the Sun. The planet’s orbit is three times larger than Jupiter’s around the Sun or just over half of Neptune’s distance from the Sun. However, it receives nearly the same amount of light as Jupiter because it’s host star is far more luminous than the Sun.&nbsp;</p>



<p>“Combining direct imaging from Subaru and Keck with precision astrometry tells us far more about planets like HIP 99770 b than was previously possible,” says Currie.</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="618" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/solarsystem_scale-1024x618.png" alt="" class="wp-image-528" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/solarsystem_scale-1024x618.png 1024w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/solarsystem_scale-300x181.png 300w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/solarsystem_scale-768x463.png 768w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/solarsystem_scale-1536x927.png 1536w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/solarsystem_scale.png 1833w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">Figure 3: Conceptual image showing the HIP 99770 system compared with our solar system. HIP99770b receives nearly the same amount of light as Jupiter from it’s host star. (Credit: T. Currie/Subaru Telescope, UTSA )</figcaption></figure>



<p>The discovery has broader implications for the field of extrasolar planets. HIP 99770 b was detected as a part of a SCExAO direct imaging program using Gaia data to identify stars being gravitationally pulled by unseen planets. While many results are currently unpublished, their detection rate so far appears much higher than from previous blind surveys.</p>



<p>&#8220;This approach is a better way to find planets that we can then image and study in detail. As our instruments are improving, more will be found,” says Guyon. </p>



<p>The combined approach will also allow us to find an Earth-like planet around a nearby star with upcoming ground-based observatories like the Thirty Meter Telescope or space-based ones like the Habitable Worlds Observatory. Such a planet will be much closer to its star than any planet imaged to date and so will spend a large amount of time either in front or behind that star, making it impossible to see.&nbsp;</p>



<p>“The indirect detection method will point us to a star around which a rocky, terrestrial planet could be imaged. Once we know when to look, we hope to learn whether this planet has an atmosphere compatible with life as we know it on Earth,” says Motohide Tamura, Professor of the University of Tokyo.</p>



<p>&nbsp;　　</p>



<p>The Subaru Telescope and the W. M. Keck observatory are located at the summit of Maunakea in Hawai`i, an inactive volcano known for its unsurpassed qualities as an astronomy site and its deep personal and cultural significance to many Native Hawaiians.</p>



<p>&#8220;Maunakea is the best place on the planet Earth to see other worlds. We are extremely grateful for the privilege of being able to study the heavens from this mountain,” says Currie.</p>



<p>These results appeared as Currie et al. “Direct Imaging and Astrometric Detection of a Gas Giant Planet Orbiting an Accelerating Star” in Science on April 13, 2023.</p>



<hr class="wp-block-separator has-alpha-channel-opacity"/>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<p>(Note 1)&nbsp;With ground-based telescopes, the images of celestial objects appear out of focus and shaky, as if looking out from underwater, due to the effects of the Earth&#8217;s atmosphere. Extreme adaptive optics corrects the turbulence caused by the Earth&#8217;s atmosphere in real time with exceptional precision, making the Subaru Telescope produce extremely sharp images.</p>


<div style="padding: 10px; margin-bottom: 10px; border: 1px dotted #333333;"><b>About the Subaru Telescope</b><br>
The Subaru Telescope is a large optical-infrared telescope operated by the National Astronomical Observatory of Japan, National Institutes of Natural Sciences with the support of the MEXT Project to Promote Large Scientific Frontiers. We are honored and grateful for the opportunity of observing the Universe from Maunakea, which has cultural, historical, and natural significance in Hawai`i.</div>


<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<p>(Related Links)</p>



<p>NAOJ April 14, 2023 <a href="https://www.nao.ac.jp/en/news/science/2023/20230414-subaru.html" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Press Release</a>&nbsp;</p>



<p>Subaru Telescope April 13, 2023 <a rel="noreferrer noopener" href="https://subarutelescope.org/en/results/2023/04/13/3256.html" target="_blank">Press Release</a></p>



<p>The University of Tokyo April 14, 2023 <a rel="noreferrer noopener" href="https://www.s.u-tokyo.ac.jp/en/press/2023/8403/" target="_blank">Press Release</a> </p>



<p>The University of Texas-San Antonio April 13, 2023 <a rel="noreferrer noopener" href="https://www.utsa.edu/today/2023/04/story/currie-team-discovers-new-exoplanet.html" target="_blank">Press Release</a></p><p>The post <a href="https://www.abc-nins.jp/2023/04/14/520/">Subaru Images, Weighs, and Tracks Massive Benchmark Exoplanet</a> first appeared on <a href="https://www.abc-nins.jp">自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>ケプラー衛星による惑星候補の中で最も近い地球型惑星を発見</title>
		<link>https://www.abc-nins.jp/2023/03/27/487/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[nins-abc_web]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 27 Mar 2023 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ABC]]></category>
		<category><![CDATA[exoplanet]]></category>
		<category><![CDATA[IRD]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://www.abc-nins.jp/?p=487</guid>

					<description><![CDATA[<p>概要 アストロバイオロジーセンターの研究者らを中心としたチームは，惑星が恒星の前を通過して食を起こすことを利用する「トランジット法」により，... </p>
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<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="657" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/03/K2-415b_20230220-1024x657.png" alt="" class="wp-image-495" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/03/K2-415b_20230220-1024x657.png 1024w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/03/K2-415b_20230220-300x192.png 300w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/03/K2-415b_20230220-768x493.png 768w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/03/K2-415b_20230220-1536x985.png 1536w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/03/K2-415b_20230220-2048x1313.png 2048w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">図１：地球とほぼ同じ大きさの系外惑星K2-415bが発見されました(図の右側の想像図)。ハビタブルゾーンより少し内側のため、表面温度は100〜140℃ですが、ケプラー衛星で最も近い地球型系外惑星です。（クレジット：アストロバイオロジーセンター）</figcaption></figure>



<h5 class="wp-block-heading">概要</h5>



<p>アストロバイオロジーセンターの研究者らを中心としたチームは，惑星が恒星の前を通過して食を起こすことを利用する「トランジット法」により，地球から71光年離れた場所にある赤色矮星K2-415のまわりを周期約4日で公転する「地球とほぼ同サイズの惑星」K2-415bを発見しました(図1)。また、すばる望遠鏡を用いて質量などに制限を与え、その組成が地球型惑星（岩石惑星）のものと矛盾がないことを確認しました。K2-415ほど軽くて低温度の恒星のまわりではこれまでトランジット惑星はほとんど見つかっておらず，そうした低温度星まわりの惑星の大気や軌道の特徴を調査する上でK2-415系は貴重な観測対象となります。また，K2-415bは2009年から2018年にかけて稼働したケプラー衛星によって見つかった惑星（候補含む）の中で現在地球から最も近い惑星となっており、今後、ジェームズ・ウェップ宇宙望遠鏡(JWST)などによる絶好の観測対象になるでしょう。この成果は、The Astronomical Journalのオンライン版に2023年2月27日付で掲載されました。（Hirano et al, 2023, “<a href="https://iopscience.iop.org/article/10.3847/1538-3881/acb7e1" target="_blank" rel="noreferrer noopener">An Earth-sized Planet around an M5 Dwarf Star at 22 pc</a>”）</p>



<h5 class="wp-block-heading">研究背景</h5>



<p>これまでに5300個を超える太陽系外惑星（以下，系外惑星）が発見されていますが，その大半は重さ（質量）や表面温度が太陽と似た恒星（太陽型星）のまわりで見つかっています。一方，私たちの住む銀河系内には，質量が太陽の半分程度以下の「赤色矮星」が最も多く存在していることが知られていますが，赤色矮星は特に可視光線で暗く観測が難しいことからそのまわりの惑星の大気や軌道等の特徴がどうなっているのか，太陽型星まわりの惑星ほどには良くわかってはいません。惑星の大気や軌道を調査する上で，恒星の前を惑星が通過する「トランジット惑星系」は重要な観測対象となりますが，特に質量が太陽の0.2倍を下回る「晩期M型矮星」のまわりでは，トランジットする系外惑星はこれまでほとんど見つかっていませんでした。</p>



<h5 class="wp-block-heading">研究成果</h5>



<p>研究チームは，2009年に打ち上げられたNASAケプラー衛星によるトランジット系外惑星探査の第二次ミッション「K2」で2017年から2018年にかけて取得されたデータを独自の手法を用いて詳細に解析し，地球から71光年離れた場所にある赤色矮星K2-415のまわりを周期4.02日で公転するトランジット惑星「候補」を発見しました（図2）。衛星トランジット探査ミッションで検出される惑星候補の中には食連星などによる惑星偽検出も多く含まれるため，研究チームは候補天体が本物の惑星であることを確認するために2018年から2021年にかけてすばる望遠鏡などを用いたK2-415の追観測を実施しました。K2-415は，質量が太陽の約0.16倍，有効表面温度が3000℃を下まわる非常に低温の恒星であるため可視光線では暗く，通常の可視光装置による観測が困難でしたが，低温の赤色矮星は近赤外線で明るく輝くという性質があるため研究チームはすばる望遠鏡に搭載された近赤外線分光器IRD（注1）を用いた観測を実施し，精密な視線方向の速度の変化などからK2-415の周りの惑星候補が地球の1.02倍の半径と約100〜140℃の表面温度を持つ本物の惑星（K2-415bと名付けられた）であることを確認しました。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="615" height="575" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/03/fig2.K2_folded_jp_20230220.png" alt="" class="wp-image-509" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/03/fig2.K2_folded_jp_20230220.png 615w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/03/fig2.K2_folded_jp_20230220-300x280.png 300w" sizes="(max-width: 615px) 100vw, 615px" /><figcaption class="wp-element-caption">図２：K2ミッションによるK2-415bのトランジットの検出。ケプラー衛星は長期間恒星の明るさをモニター観測することで，系外惑星によるトランジット（図では中心付近の減光）を検出します。実際には，K2-415の観測は約30分毎の測光観測であったため各トランジット中に平均2点ほどしかデータ点が存在しませんが，この図では恒星の光度曲線（明るさの変化）を折りたたむことで複数回のトランジット観測を重ねて表示してあります。（クレジット：アストロバイオロジーセンター）</figcaption></figure>



<p>なお，K2-415は2021年の終盤にケプラー衛星の後継機であるトランジット系外惑星探索衛星（TESS）によっても観測され，およそ80日間に及ぶ恒星の明るさの変化の観測からK2-415bによるトランジットが独立に検出されました（図3）。研究チームは，K2とTESSで得られたデータを組み合わせて解析し，惑星半径や周期などを精密に決定しました。</p>



<p>K2-415は，地球サイズの惑星を持つ最も軽く低温な恒星の一つで，このようなトランジット惑星系は有名なTRAPPIST-1系を含む4系（注2）しかこれまでに見つかっていません。トランジット惑星系では，トランジットの詳細な分光観測により惑星大気や軌道等の情報を調べることが可能となるため，K2-415bは特に低温な赤色矮星まわりの惑星の特徴を知る上で貴重な観測対象となります。また，K2-415は地球から約71光年とトランジット惑星を持つ恒星としてはかなり地球に近い（=相対的に恒星が明るい）ことも今後の観測において有利に働きます。ケプラー衛星は，2009年から2018年の観測で数千個に上る惑星やその候補を検出しましたが，今回発見されたK2-415bはこれまでにケプラー衛星が発見した惑星の中でも最も地球から近いことが確認されています（注3）。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="615" height="575" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/03/fig3.TESS_folded_jp_20230220.png" alt="" class="wp-image-510" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/03/fig3.TESS_folded_jp_20230220.png 615w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/03/fig3.TESS_folded_jp_20230220-300x280.png 300w" sizes="(max-width: 615px) 100vw, 615px" /><figcaption class="wp-element-caption">図３：TESSミッションで捉えられたK2-415bのトランジット付近の光度曲線。灰色の点は約2分毎にTESSが取得した元の測光データを表し，誤差付きの青色の点は複数の点を合わせて平均化したものです。図1同様，複数回のトランジット観測を重ねて表示してあります。（クレジット：アストロバイオロジーセンター）</figcaption></figure>
</div>


<p>このような低温度星まわりの地球型惑星の大気や軌道はどうなっているかは、これまでの観測例が少ないためよくわかっていません。今回、地球に近いサンプルが観測されたことにより、JWSTにより今後その大気を詳しく調べることが可能になりました。また、地上大望遠鏡によりその軌道についての情報も得ることができ、惑星の大気や軌道の研究から、我々の地球とは異なる世界である低温度星まわりの地球型惑星の解明に迫ることができるでしょう。</p>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h5 class="wp-block-heading">注釈：</h5>



<p>1) 参考：2018年7月2日ABCリリース  <a rel="noreferrer noopener" href="https://abc-nins.jp/498/" target="_blank">第二の地球を探す、新観測装置IRDが稼働！</a> </p>



<p>2) K2-415よりも低温な恒星で地球型トランジット惑星を持つ系は，これまでにTRAPPIST-1，LP 791-18, LHS 1140, Kepler-42の4系のみが見つかっています。</p>



<p>3) ケプラー衛星による発見以外では，近年主にTESSによる観測でK2-415よりも地球に近いトランジット惑星系が見つかっています。ただし、K2-415のように地球型惑星を持つ系は14例程度です。</p>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h5 class="wp-block-heading">論文情報</h5>



<p>掲載誌：The Astronomical Journal</p>



<p>論文タイトル：An Earth-sized Planet around an M5 Dwarf Star at 22 pc</p>



<p>DOI：<a href="https://iopscience.iop.org/article/10.3847/1538-3881/acb7e1" target="_blank" rel="noreferrer noopener">10.3847/1538-3881/acb7e1</a></p>



<p>著者：平野照幸，ほか</p><p>The post <a href="https://www.abc-nins.jp/2023/03/27/487/">ケプラー衛星による惑星候補の中で最も近い地球型惑星を発見</a> first appeared on <a href="https://www.abc-nins.jp">自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>南極の藻類が赤外線で光合成する仕組みを解明。地球外生命の新たな鍵？</title>
		<link>https://www.abc-nins.jp/2023/02/16/457/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[nins-abc_web]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 16 Feb 2023 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ABC]]></category>
		<category><![CDATA[光合成]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://www.abc-nins.jp/?p=457</guid>

					<description><![CDATA[<p>発表のポイント： 研究の概要: アストロバイオロジーセンターの小杉 真貴子 特任研究員（現、基礎生物学研究所 特任助教、および中央大学共同研... </p>
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										<content:encoded><![CDATA[<div style="margin-top: 0px; margin-bottom: 0px;" class="sharethis-inline-share-buttons" ></div>
<h5 class="wp-block-heading">発表のポイント：</h5>



<ul class="wp-block-list">
<li>植物や藻類は一般的に、太陽光にふくまれる光の中でも可視光しか光合成に利用することができない。南極に繁殖するある藻類は赤外線を光合成に利用することができるが、その仕組みはわかっていなかった。</li>



<li>その藻類が赤外線で光合成をするために使われるタンパク質の構造を、クライオ電子顕微鏡と呼ばれる装置で明らかにした。</li>



<li>太陽系外で見つかっている惑星の多くは、太陽より温度が低く主に赤外線を出す恒星の周りにあり、赤外線を光合成に利用する生命の可能性が示唆されている。今回の成果は、そうした生命の可能性を探る手掛かりかもしれない。</li>
</ul>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="846" height="408" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig1_Pc-frLHC_20230216Kosugi_r4.png" alt="" class="wp-image-462" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig1_Pc-frLHC_20230216Kosugi_r4.png 846w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig1_Pc-frLHC_20230216Kosugi_r4-300x145.png 300w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig1_Pc-frLHC_20230216Kosugi_r4-768x370.png 768w" sizes="(max-width: 846px) 100vw, 846px" /><figcaption class="wp-element-caption">図１：<a href="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig1_Pc-frLHC_20230216Kosugi.png" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Pc-frLHCの立体構造分子モデル</a>。ひとつひとつのタンパク質を異なる色で示した。それぞれのタンパク質に11個のクロロフィル分子（球体で示した分子）が結合している。タンパク質部分は、リボン図で表している。(クレジット：アストロバイオロジーセンター）</figcaption></figure>



<h5 class="wp-block-heading">研究の概要:</h5>



<p>アストロバイオロジーセンターの小杉 真貴子 特任研究員（現、基礎生物学研究所 特任助教、および中央大学共同研究員）、高エネルギー加速器研究機構（KEK） 物質構造科学研究所の川崎 政人 准教授、安達 成彦 特任准教授、守屋 俊夫 特任准教授、千田 俊哉 教授、東北大学の柴田 穣 准教授、秋田県立大学の原 光二郎 准教授、東京農業大学の高市 真一 元教授、基礎生物学研究所の亀井 保博&nbsp;RMC教授、兵庫県立大学の菓子野 康浩 准教授、国立極地研究所の工藤 栄 教授、中央大学の小池 裕幸 教授の研究チームは、赤外線の一部である遠赤色光（700~800 nm）で酸素発生型の光合成を行うことが知られている緑藻ナンキョクカワノリにおいて、遠赤色光を吸収するための光捕集アンテナタンパク質（Pc-frLHC）を同定し、KEKにあるクライオ電子顕微鏡による単粒子解析（注釈１）によりその分子の立体構造を明らかにしました。Pc-frLHCは11個の同じタンパク質がリング状に結合した大きな複合体を作っていました（図１）。１つのタンパク質にそれぞれ11個のクロロフィルが結合しており、このうちの５つのクロロフィルが遠赤色光の吸収に関わる特別なクロロフィルであると示唆されました。分光学的な解析から、この特別なクロロフィルに吸収された遠赤色光のエネルギーの一部がPc-frLHC内で可視光と同等のエネルギーに変換されて光合成利用されていることを示しました。この結果は、英国の科学誌『Nature Communications』に2023年2月15日付で掲載されました（Kosugi&nbsp;<em>et al.</em>, 2023, “Uphill energy transfer mechanism for photosynthesis in an Antarctic alga”）。</p>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h5 class="wp-block-heading">研究の背景：</h5>



<p>植物や藻類が行う光合成は、太陽光に含まれる可視光（350～700 nm）のエネルギーを使って水を酸素と水素と電子とに分解し、そこで得られた還元力が二酸化炭素の同化に利用されます。700 nmより長波長の光は赤外線と呼ばれますが、赤外線は可視光に比べてエネルギーが低いため通常は水の分解に利用されることがありません。これまでに一部のシアノバクテリア（注釈２）で赤外線を利用した光合成を行うことが知られており解析が進められて来ましたが、植物や藻類などの真核の光合成生物（注釈２）では解析が進んでいませんでした。</p>



<p>アストロバイオロジーセンターの小杉（現、基礎生物学研究所）らは南極の陸上に生育する真核光合成生物である緑藻のナンキョクカワノリが赤外線の一部である遠赤色光（700~800 nm）を使って可視光と同じくらいエネルギー変換効率のよい光合成を行っていることを最近明らかにしていました（Kosugi et al. 2020）。南極の陸上環境は気温が低く頻繁に凍結し、極めて乾燥しています。それに加えて夏の間は非常に強い紫外線が降り注ぐため生物の多くは生存することができません。ナンキョクカワノリは乾燥や凍結に非常に強く、カラカラに乾燥しても長期冷凍しても水をかけるとすぐに代謝活性を回復させることができます。こうした性質により、南極の陸上環境で生育できる数少ない光合成生物のひとつとなっています。ナンキョクカワノリは細胞が何層にも重なったコロニー（集合体）を形成しています（図２）。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="619" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig2_Nankyoku_20230216Kosugi_map-1024x619.png" alt="" class="wp-image-466" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig2_Nankyoku_20230216Kosugi_map-1024x619.png 1024w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig2_Nankyoku_20230216Kosugi_map-300x181.png 300w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig2_Nankyoku_20230216Kosugi_map-768x464.png 768w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig2_Nankyoku_20230216Kosugi_map.png 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">図２：南極・昭和基地周辺(右図☆印)の<a href="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig2_Nankyoku_20230216Kosugi.jpg" target="_blank" rel="noreferrer noopener">露岩に形成されたナンキョクカワノリのコロニー</a>。現地の夏の時期、第５４次南極地域観測隊の活動中に撮影、比較用の物差しは23 cm。（クレジット：アストロバイオロジーセンター）</figcaption></figure>



<p>コロニーの表層付近では太陽光が十分に届くため可視光を光合成に使うことができますが、太陽光に含まれる紫外線により細胞がダメージを受けるデメリットもあります。一方でコロニーの下層側では紫外線のダメージを受ける可能性が減りますが、可視光は表層側の藻が吸収して光合成に利用するためほとんど届かず、表層側の藻が利用しない赤外線の割合が多い環境となります。ナンキョクカワノリは赤外線を光合成に利用するシステムを進化の過程で獲得し、コロニー下層の光合成量を増加させることで、南極という非常に厳しい環境でも繁殖することができたと考えられます（図３）。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="351" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig3_ponchi_20230216Kosugi-1024x351.png" alt="" class="wp-image-467" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig3_ponchi_20230216Kosugi-1024x351.png 1024w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig3_ponchi_20230216Kosugi-300x103.png 300w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig3_ponchi_20230216Kosugi-768x263.png 768w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig3_ponchi_20230216Kosugi.png 1301w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">図３：ナンキョクカワノリコロニーの表層と下層における光環境と光合成システムの違い。（クレジット：アストロバイオロジーセンター）</figcaption></figure>



<p>赤外線を光合成に利用できる生物の存在は、アストロバイオロジー（宇宙生物学）の分野でも注目されています。それは、これまでに発見された系外惑星の多くが、太陽よりも暗く可視光より赤外線の割合が多い低温度星の周りにあるためです（注釈３）。光合成生物が大気中に放出する酸素は、系外惑星に生物が存在するかどうかを調べる際に地球からも観測が可能な生命の痕跡のひとつと考えられています。地球における赤外線を利用する光合成のメカニズムや進化のプロセスを明らかにすることは、低温度星周りの系外惑星における酸素の検出可能性を議論する上で重要です。また、ナンキョクカワノリの赤外線利用型光合成は低いエネルギーで高いエネルギーレベルにある分子を励起するアップヒル型のエネルギー移動（注釈４）を含んでいることが示唆されており、高い光利用効率を実現するメカニズムにはこれまでに知られていない量子生物学的反応が含まれている可能性があります。そこで、ナンキョクカワノリから赤外線捕集アンテナタンパク質を精製して同定し、その分子構造を明らかにすることで赤外線利用型光合成のメカニズムを解明することを目指しました。</p>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h5 class="wp-block-heading">研究の成果：</h5>



<p>実験に用いたナンキョクカワノリは第49次および第54次南極地域観測隊の活動中に採集されました。ナンキョクカワノリの細胞を破砕し、タンパク質のサイズや電荷の違いで分けることにより、遠赤色光に顕著な吸収帯を持つタンパク質を精製しPc-frLHC（<em>Prasiola crispa</em>&nbsp;far-red light harvesting Chl-binding protein complex）と名前を付けました。タンパク質を構成するアミノ酸の並び方を解析した結果、Pc-frLHCは植物や緑藻が持つ光捕集アンテナタンパク質の中でも一部の緑藻の光化学系I（注釈５）に結合する4回膜貫通型（注釈６）のLHCI(Light harvesting chlorophyll&nbsp;<em>a</em>/<em>b</em>&nbsp;binding complex of photosystem I)に最も似ていることが分かりました。この４回膜貫通型LHCIは緑藻のクラミドモナスにおいて最も長波長の可視光を吸収することが報告されていますが、遠赤色光はほとんど吸収できません（Mozzo et al. 2010）。更にPc-frLHCは光化学系Iではなく水分解を行う光化学系II（注釈５）のアンテナとして機能していることから、緑藻がもともと持っている長波長吸収型のLHCの吸収帯が更に長波長へ移動し光化学系IIのアンテナとして進化したものと考えられました。</p>



<p>クライオ電子顕微鏡による単粒子解析では、Pc-frLHCの3次元立体構造分子モデルを高い分解能で得ることに成功しました。緑藻の一般的な光化学系IIアンテナタンパク質は3つのタンパク質が結合した構造ですが、今回解析を行ったPc-frLHCは11個のタンパク質がリング状に結合しており、新規の複合体構造です（図４）。１つのタンパク質に11個のクロロフィルが結合し、リング内のすべてのクロロフィルがエネルギーの受け渡しが可能な距離に存在し、エネルギー的に繋がったネットワークを形成していることが分かりました。通常、クロロフィルは可視光を吸収しますが、複数のクロロフィル分子が互いに近づいて相互作用すると、吸収帯の一部が長波長側へ移動することが知られています。比較的長波長の光を吸収できるクラミドモナスの４回膜貫通型LHCIでは２つのクロロフィルが接近していることが報告されていますが（Mozzo et al. 2010）、Pc-frLHCではこの2つのクロロフィルに更に別のクロロフィルが接近し、5つのクロロフィルが強く相互作用していることが分かりました。このクロロフィル構造がPc-frLHCの遠赤色光吸収を起こしていると考えられました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="666" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig4_LHCI-II_20230216Kosugi-1024x666.png" alt="" class="wp-image-468" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig4_LHCI-II_20230216Kosugi-1024x666.png 1024w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig4_LHCI-II_20230216Kosugi-300x195.png 300w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig4_LHCI-II_20230216Kosugi-768x499.png 768w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/02/fig4_LHCI-II_20230216Kosugi.png 1301w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">図４：緑藻における光合成光捕集アンテナタンパク質の構造の比較。光化学系Iとその周りに結合するLHCI（左、プロテインデータバンクID: 6jo5、Suga et al. 2019 Nature Plants 5: 626-636）、本研究で明らかになった遠赤色光捕集タンパク質（中央）および光化学系IIの可視光捕集タンパク質であるLHCII（右、プロテインデータバンクID: 1rwt、Liu et al. 2004. Nature 428: 287-292）。（クレジット：アストロバイオロジーセンター）</figcaption></figure>



<p>Pc-frLHCに吸収された遠赤色光エネルギーの移動過程を理解するため、遠赤色光の超短パルスレーザーでPc-frLHCの長波長吸収型のクロロフィルを励起し、クロロフィル蛍光（注釈７）がどのように時間とともに変化するかを調べました。この時、長波長吸収型クロロフィルからの蛍光は713 nm、通常のクロロフィルからの蛍光は680 nmに検出されます。680 nmの蛍光が時間とともにどのように増加するかを調べることで、長波長吸収型クロロフィルと通常のクロロフィルの間でエネルギーが25&nbsp;ピコ秒（＝0.000000025秒）以内に行ったり来たりしていることがわかってきました。この結果から、長波長吸収型クロロフィルから通常のクロロフィルへのアップヒル型の励起エネルギー移動がPc-frLHC内で確かに起きていることが示されました。この過程で遠赤色光のエネルギーの一部が可視光のエネルギーに変換され、その後の光合成反応が可視光を吸収した場合と同様に進むと考えられます。</p>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h5 class="wp-block-heading">今後の展望：</h5>



<ul class="wp-block-list">
<li>アップヒル型励起エネルギー移動の詳細を解明<br>遠赤色光による光化学系IIの高い励起効率の全容を明らかにするためには、Pc-frLHCから光化学系IIへのエネルギー移動の詳細を解析する必要があります。そこでPc-frLHCと光化学系IIが結合した状態の超複合体をナンキョクカワノリの細胞から精製し、その励起エネルギー移動過程の解明を目指します。</li>



<li>遠赤色光利用型の酸素発生型光合成生物の進化学的側面<br>タンパク質の同定や構造解析はなされていないものの、ナンキョクカワノリの他にも顕著な遠赤色光吸収帯を持つ真核の藻類が複数報告されていることから、今回ナンキョクカワノリに見つかったPc-frLHCと同様の遠赤色光吸収型光捕集タンパク質が、他の真核藻類にも存在している可能性があります。様々な藻類における遠赤色光利用型の光捕集タンパク質のアミノ酸配列を取得し、その進化系統を明らかにするとともに、遠赤色光利用のメカニズムの相同性や多様性について解析します。</li>



<li>アストロバイオロジー的側面<br>太陽系外惑星をターゲットとした生命探査は、次世代超大型望遠鏡の開発と共に今後大きく進展すると期待されています。観測可能な生物の痕跡（バイオシグニチャー）として有力視されている酸素ですが、低温度星周りの系外惑星に『光合成由来の』酸素が検出される可能性はあるのでしょうか。地球上に存在する赤外線による酸素発生型光合成の詳細を明らかにすることで、低温度星周りの系外惑星における光合成生物進化の可能性を探ります。</li>
</ul>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h5 class="wp-block-heading">注釈：</h5>



<p>1)  クライオ電子顕微鏡による単粒子解析：<br>近年急速に発展を遂げた、タンパク質の構造解析技術。従来のX線によるタンパク質構造解析はタンパク質の結晶が必要だがクライオ電子顕微鏡ではその必要が無く、結晶化が難しいサンプルや今回の南極由来生物のように少量しか得られないサンプルでも解析が容易になった。</p>



<p>2) シアノバクテリアと真核の光合成生物：<br>シアノバクテリアは最も原始的な酸素発生型光合成生物で葉緑体の祖先と考えられている。シアノバクテリアが細胞内共生し、進化したものが真核の光合成生物である藻類や植物である。遠赤色光で光合成を行うメカニズムは、シアノバクテリアと真核光合成生物では異なっており、その両方を明らかにすることが重要である</p>



<p>3) 低温度星：<br>太陽（G型）より軽く温度の低い恒星でM型矮星とも言われる。宇宙に存在する恒星の中で割合が圧倒的に多いことから生命探査の重要な対象とされている。可視光より赤外線の割合が多いため、周りの系外惑星の環境も赤外線が卓越する。</p>



<p>4) アップヒル型励起エネルギー移動：<br>クロロフィル分子間の励起エネルギー移動は、通常高いエネルギーレベルの分子から低いエネルギーレベルの分子へ渡されるが、この逆反応をアップヒル型励起エネルギー移動と呼ぶ。アップヒル型励起エネルギー移動は熱エネルギーによって分子間のエネルギー差が補填された場合に起こるとされている。</p>



<p>5) 光化学系Iおよび光化学系II：<br>葉緑体のチラコイド膜に存在する電子伝達系に関わるタンパク質。光エネルギーで電荷分離を起こす特別なクロロフィル反応中心を持つ。光化学系IIは水を分解し、光化学系Iは光化学系IIから受け取った電子のエネルギーレベルを二酸化炭素の固定に必要となる電子伝達体を還元できるレベルにまで高める。光化学系IIの励起には、光化学系Iより短波長の高い光エネルギーが必要とされる。</p>



<p>6) 4回膜貫通型LHC：<br>藻類の光捕集アンテナタンパク質の多くは葉緑体の中にあるチラコイド膜と呼ばれる脂質２重層に折りたたまれて埋め込まれた形で存在する。折りたたまれた数により膜を貫通する回数が変わる。</p>



<p>7) クロロフィル蛍光：<br>光を受けて電子励起したクロロフィルがエネルギーの低い状態になるときに発する光。<br></p>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h5 class="wp-block-heading">論文情報：</h5>



<p><strong>雑誌</strong>：Nature Communications</p>



<p><strong>タイトル</strong>：Uphill energy transfer mechanism for photosynthesis in an Antarctic alga</p>



<p><strong>著者</strong>：小杉 真貴子,&nbsp;川崎 政人,&nbsp;柴田 穣,&nbsp;原 光二郎,&nbsp;高市 真一,&nbsp;守屋 俊夫,&nbsp;安達 成彦,&nbsp;亀井 保博,&nbsp;菓子野 康浩,&nbsp;工藤 栄,&nbsp;小池 裕幸,&nbsp;千田 俊哉</p>



<p>DOI：&nbsp;10.1038/s41467-023-36245-1</p>



<p><a href="https://www.nature.com/articles/s41467-023-36245-1">https://www.nature.com/articles/s41467-023-36245-1</a></p>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h5 class="wp-block-heading">共同発表機関：</h5>



<ul class="wp-block-list">
<li>基礎生物学研究所　プレスリリース</li>



<li>中央大学　<a href="https://www.chuo-u.ac.jp/aboutus/communication/press/2023/02/64701/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">プレスリリース</a></li>



<li>国立極地研究所　<a rel="noreferrer noopener" href="https://www.nipr.ac.jp/info/notice/20230216.html" target="_blank">プレスリリース</a></li>



<li>高エネルギー加速器研究機構　<a href="https://www.kek.jp/ja/press/202302161000/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">プレスリリース</a></li>



<li>東北大学　プレスリリース(<a href="https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2023/02/press20230216-01-antarctic.html" target="_blank" rel="noreferrer noopener">東北大学ウェブサイト</a>, <a href="https://www.sci.tohoku.ac.jp/news/20230216-12497.html" target="_blank" rel="noreferrer noopener">研究室ウェブサイト</a>)</li>



<li>兵庫県立大学　<a href="https://www.sci.u-hyogo.ac.jp/news/index.html" target="_blank" rel="noreferrer noopener">プレスリリース</a></li>
</ul>



<p></p><p>The post <a href="https://www.abc-nins.jp/2023/02/16/457/">南極の藻類が赤外線で光合成する仕組みを解明。地球外生命の新たな鍵？</a> first appeared on <a href="https://www.abc-nins.jp">自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>宇宙における光合成の蛍光を検出できるか？</title>
		<link>https://www.abc-nins.jp/2023/01/11/327/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[nins-abc_web]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 11 Jan 2023 04:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ABC]]></category>
		<category><![CDATA[光合成]]></category>
		<category><![CDATA[蛍光]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>アストロバイオロジーセンター(ABC)の小松勇研究員らは、将来の太陽系外惑星の観測における生命の痕跡バイオシグネチャーとして、光合成由来の蛍... </p>
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										<content:encoded><![CDATA[<div style="margin-top: 0px; margin-bottom: 0px;" class="sharethis-inline-share-buttons" ></div>
<p>アストロバイオロジーセンター(ABC)の小松勇研究員らは、将来の太陽系外惑星の観測における生命の痕跡バイオシグネチャーとして、光合成由来の蛍光がどのように検出され得るかを数値シミュレーションによって初めて見積もり、光合成の知見に基づいて詳細に議論しました。その結果、将来計画されている口径6mの宇宙望遠鏡では蛍光検出は難しいものの、TRAPPIST-1などの超低温矮星周りの惑星で同定しやすくなる条件・特徴があることが示唆されました。生物学から天文学まで複数の分野を跨いだ議論によって得られたこの結果は、米国の科学誌『The Astrophysical Journal』のオンライン版に2023年1月11日付で掲載予定です（Komatsu <em>et al.</em>, 2023)。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full is-resized"><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-328" src="https://wwwr2.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/01/exofluorescence_fig1.png" alt="" width="600" height="518" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/01/exofluorescence_fig1.png 588w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/01/exofluorescence_fig1-300x259.png 300w" sizes="(max-width: 600px) 100vw, 600px" />
<figcaption class="wp-element-caption">図１：植物が蛍光を発する惑星のイメージ図(クレジット：アストロバイオロジーセンター)</figcaption>
</figure>
</div>


<p>太陽系外惑星における生命探査は、アストロバイオロジー分野のもっとも重要なテーマの一つです。そのような生命存在の証拠となるものとして、光合成由来の光の特徴的なパターンを示す痕跡バイオシグネチャー（注１）を検出することが期待されています。その１つがレッドエッジ（注２）という、植生により反射する光のスペクトルの分光学的特徴です。例えば現在観測ターゲットとなっている太陽より軽く、宇宙に数多い軽い恒星（M型矮星）周りの惑星における光環境は太陽系の地球と大きく異なり、そこでレッドエッジがどのように現れるかが議論されています。</p>



<p>光合成において太陽光から吸収した光エネルギーは、光化学反応に使われるか、蛍光（注３）や熱として放出されます（図2）。地球のリモートセンシングではレッドエッジだけでなく、近年この蛍光も観測されており、レッドエッジによって惑星表面を覆う植生の量を計測するのに対して、蛍光はストレス状態など、より詳細な光合成の活動を推定するのに使われます。そこで我々は、レッドエッジとは異なる発展的なバイオシグネチャーとして光合成由来の蛍光が有望であるかを検証しました。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="634" height="447" class="wp-image-330" src="https://wwwr2.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/01/komatsu_na.png" alt="" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/01/komatsu_na.png 634w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/01/komatsu_na-300x212.png 300w" sizes="(max-width: 634px) 100vw, 634px" />
<figcaption class="wp-element-caption">図２：光合成において、太陽から得られた光エネルギーは、1. 光合成の光化学反応、2. 蛍光放射、3. 熱放散の形で消費される。(クレジット：アストロバイオロジーセンター)</figcaption>
</figure>
</div>


<p>本研究では、太陽型星と、２つのM型矮星（GJ667C、TRAPPIST-1）をそれぞれ公転する地球型惑星において、異なる惑星大気や地表の条件を想定して、蛍光がどのように惑星のスペクトルに現れるかをシミュレーションしました。光合成生物の光吸収・蛍光スペクトルとしては、クロロフィル<em>a</em>, <em>b</em>を含む典型的な植生（Chl）、バクテリオクロロフィル<em>b</em>を持つ紅色細菌（BChl）の２つのものを用い、生息域における放射場の下で獲得した光子数に応じて適切にスケールさせて蛍光強度を決定しました。また、これらの光吸収スペクトルを用いて放射輸送計算（注４）によって葉の反射スペクトルを算出しました。このように光吸収・蛍光・反射を首尾一貫して扱うモデルを開発し、惑星スペクトルにどのように現れるかを調べました。</p>



<p>数値シミュレーションの結果、BChlの場合、雲や1,000 nm付近の強い吸収体がなければ、レッドエッジの検出と併せて、蛍光が光合成の痕跡を同定するバイオシグネチャーになりうることが示されました（図３）。ただし、NASAが計画する将来の口径6mの宇宙望遠鏡（以前の検討ではLUVOIR、現在はHabitable Worlds Observatoryと呼ばれる）を想定したノイズモデルを太陽型星周りに用いると、蛍光を同定するには非常に長期間の観測時間を要することもわかりました。興味深いことに、TRAPPIST-1のような超低温星は、恒星大気における酸化バナジウム（VO）や水素化鉄（FeH）、カリウムなどの吸収が強く、これらの吸収によって恒星からのフラックスが小さい波長域で、惑星からの蛍光が放出されると見かけの反射率が顕著に大きくなりました。これは、TMTなどの将来の超大型地上望遠鏡によって高分散で蛍光を観測するのに良い特徴である可能性があり、今後検証が必要です。さらには、光合成の生理学的な観点から蛍光を大きく発する条件を考察し、また非生物的にも発生する蛍光から生物由来の蛍光と区別するには入射する光に対して発光強度が非線形になる特徴を捉えることが重要であることなどの議論がなされています。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="940" height="896" class="wp-image-332" src="https://wwwr2.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/01/komatsu2023_fig3.png" alt="" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/01/komatsu2023_fig3.png 940w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/01/komatsu2023_fig3-300x286.png 300w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/01/komatsu2023_fig3-768x732.png 768w" sizes="(max-width: 940px) 100vw, 940px" />
<figcaption class="wp-element-caption">図３：BChlを想定したGJ667C、TRAPPIST-1周りの地球型惑星の反射スペクトル。70%海、30%植生の場合を示しており、1 Fflour.は地球の観測値に対応するもの。仮想的なレッドエッジの特徴が見えており、また、TRAPPIST-1周りで蛍光の寄与が大きく見えているのは恒星のVO、FeHの吸収帯による。 (クレジット：アストロバイオロジーセンター)</figcaption>
</figure>
</div>


<p>ABCでは、研究分野としての天文学・生物学、また、研究手段としての観測・実験・理論の垣根を超えた若手による分野連携が活発に行われています。本研究はこのような活動の結果が学術論文としてまとめられたものです。これはまさに、生物学と天文学、また、理論と観測をつなぐ成果といえるでしょう。</p>


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<p class="has-small-font-size"><strong>脚注</strong>：<br />(注1) 酸素やオゾン、メタンなどの大気分子や、地表の特徴を捉えることが考えられている。<br />(注2) 700 nm付近で葉の反射スペクトルが急激に増大する特徴。<br />(注3) 光を受けて電子励起したものがエネルギーの低い状態になるときに発する光。<br />(注4) 光の伝搬を扱う計算手法。</p>



<p class="has-small-font-size"><strong>論文情報：</strong><br />雑誌：The Astrophysical Journal<br />タイトル：Photosynthetic Fluorescence from Earth-like Planets around Sun-like and Cool Stars<br />著者：小松 勇, 堀 安範, 葛原 昌幸, 小杉 真貴子, 滝澤 謙二, 成田 憲保, 大宮 正士, キム ウンチュル, 日下部 展彦, ヴィクトリア メドウズ , 田村 元秀 <br />DOI: 10.3847/1538-4357/aca3a5<br />アーカイブ: <a href="http://arxiv.org/abs/2301.03824" target="_blank" rel="noreferrer noopener">http://arxiv.org/abs/2301.03824</a></p><p>The post <a href="https://www.abc-nins.jp/2023/01/11/327/">宇宙における光合成の蛍光を検出できるか？</a> first appeared on <a href="https://www.abc-nins.jp">自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>Can We Detect Photosynthetic Fluorescence in Space?</title>
		<link>https://www.abc-nins.jp/2023/01/11/531/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[nins-abc_web]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 11 Jan 2023 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[eng]]></category>
		<category><![CDATA[Fluorescence]]></category>
		<category><![CDATA[Photosynthesis]]></category>
		<category><![CDATA[光合成]]></category>
		<category><![CDATA[蛍光]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>Yu Komatsu, a researcher at the Astrobiology Center (ABC), and his col... </p>
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										<content:encoded><![CDATA[<div style="margin-top: 0px; margin-bottom: 0px;" class="sharethis-inline-share-buttons" ></div>
<p>Yu Komatsu, a researcher at the Astrobiology Center (ABC), and his collaborators estimated for the first time by numerical simulation how photosynthesis-derived fluorescence could be detected as a biosignature of life in future observations of extrasolar planets and discussed in detail based on our knowledge of photosynthesis. The results suggest that although fluorescence detection will be difficult with a future planned 6-meter aperture space telescope, some conditions and features will facilitate the identification of planets around ultra-cool dwarfs such as TRAPPIST-1. The results, which were obtained through discussions across multiple disciplines from biology to astronomy, were published in the online edition of the American scientific journal “The Astrophysical Journal” on 11th January, 2023 (Komatsu et al., 2023).</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="588" height="508" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/01/exofluorescence_fig1.png" alt="" class="wp-image-328" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/01/exofluorescence_fig1.png 588w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/01/exofluorescence_fig1-300x259.png 300w" sizes="(max-width: 588px) 100vw, 588px" /><figcaption class="wp-element-caption"><strong>Figure 1</strong> : An image for the planet with photosynthetic fluorescence. (Credit: Astrobiology Center)</figcaption></figure>
</div>


<p>The search for life on exoplanets is one of the most important themes in the field of astrobiology. As evidence for the existence of such life, it is expected to detect biosignatures (Note 1) that show characteristic patterns of photosynthesis-derived light. One of these is the red edge (Note 2), a spectroscopic feature of the light spectrum reflected by vegetation. For example, the light environment of planets around stars lighter than the Sun (M dwarfs), which are currently the target of observation, is very different from that of the Earth in our solar system, and it is under discussion how the red edge appears. </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="556" height="394" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/komatsu_na_en.png" alt="" class="wp-image-533" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/komatsu_na_en.png 556w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/komatsu_na_en-300x213.png 300w" sizes="(max-width: 556px) 100vw, 556px" /><figcaption class="wp-element-caption"><strong>Figure 2</strong> : In photosynthesis, light energy obtained from the Sun is consumed in the form of 1. photochemical reactions, 2. fluorescent emission, and 3. heat dissipation. (Credit: Astrobiology Center)</figcaption></figure>
</div>


<p>In photosynthesis, light energy absorbed from sunlight is either used for photochemical reactions or released as fluorescence (Note 3) or heat (Figure 2). Remote sensing of the Earth has recently observed the fluorescence as well as the red edge. The red edge allows us to measure the amount of vegetation covering the planetary surface, whereas the fluorescence is used to estimate more detailed photosynthetic activity, such as stress conditions. We, therefore, tested the promise of photosynthetically derived fluorescence as an advanced biosignature in addition to the red edge.</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="990" height="948" src="https://abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/komatsu2023_fig3_en.png" alt="" class="wp-image-534" srcset="https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/komatsu2023_fig3_en.png 990w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/komatsu2023_fig3_en-300x287.png 300w, https://www.abc-nins.jp/wp-content/uploads/2023/04/komatsu2023_fig3_en-768x735.png 768w" sizes="(max-width: 990px) 100vw, 990px" /><figcaption class="wp-element-caption"><strong>Figure 3</strong> : Reflection spectra of terrestrial planets around GJ667C and TRAPPIST-1 assuming BChl, showing the case of 70% ocean and 30% vegetation, with 1 Fflour. corresponding to the observed fluorescence on Earth. The hypothetical red-edge features are visible, and the large fluorescence contribution around TRAPPIST-1 is due to the absorption bands of stellar VO and FeH. (Credit: Astrobiology Center)</figcaption></figure>



<p>In this study, we simulated how fluorescence appears in planetary spectra for a Sun-like star and an Earth-like planet orbiting two M-type dwarfs (GJ667C and TRAPPIST-1), respectively, assuming different planetary atmospheres and surface conditions. We used two light absorption and fluorescence spectra of photosynthetic organisms: typical vegetation with chlorophyll a and b (Chl) and purple bacteria with bacteriochlorophyll b (BChl). We determined the fluorescence intensity by appropriately scaling it according to the number of photons acquired under radiation fields in the habitat. Using these light absorption spectra, we also calculated the leaf reflection spectra by means of radiation transfer calculations (Note 4). In this way, we developed a model that consistently handles light absorption, fluorescence, and reflection, and investigated how they appear in planetary spectra.</p>



<p>Numerical simulations showed that, in the case of BChl, in the absence of clouds or strong absorbers around 1,000 nm, the fluorescence, together with the detection of red edges, can be a good biosignature to identify traces of photosynthesis (Figure 3). However, a noise model assuming NASA&#8217;s planned future 6 m aperture space telescope (previously considered as LUVOIR, now called the Habitable Worlds Observatory) around solar-type stars, we also found that it takes a very long observation time to identify the fluorescence. Even so, ultra-cool stars such as TRAPPIST-1 have strong absorption of vanadium oxide (VO), iron hydride (FeH), and potassium in the stellar atmosphere, and interestingly these lead to significantly larger apparent reflectance at wavelengths where the flux from the star is small due to this stellar absorption, and fluorescence emission from the planet. This may be a good feature for observing fluorescence at high dispersion by future large ground-based telescopes such as TMT and needs to be verified in the future. Furthermore, it is important to consider the conditions for large fluorescence emission from the physiological perspective of photosynthesis and to capture the nonlinear response of biological fluorescence relative to the incident light since fluorescence is also generated nonbiologically.<br>At ABC, young researchers actively collaborate across the boundaries of research fields between astronomy and biology, and observation, experiment, and theory. This study results from such activities and has been compiled as an academic paper. This is truly an achievement that links biology and astronomy, and theory and observation.</p>



<hr class="wp-block-separator has-alpha-channel-opacity"/>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<p><strong>Footnotes</strong> :<br>(Note 1) Spectral features of atmospheric molecules such as oxygen, ozone, and methane, and the surface feature, e. g., due to vegetation.</p>



<p>(Note 2) A feature in which the reflectance spectrum of leaves increases sharply around 700 nm.</p>



<p>(Note 3) The light emitted when electronically excited states by light quenched to a low-energy state.</p>



<p>(Note 4) A calculation method that deals with light propagation.</p>



<hr class="wp-block-separator has-alpha-channel-opacity"/>



<div style="height:100px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<p><strong>Publication Information :</strong><br><strong>Journal: </strong>The Astrophysical Journal<br><strong>Title:</strong> Photosynthetic Fluorescence from Earth-like Planets around Sun-like and Cool Stars</p>



<p><strong>Authors:</strong> Yu Komatsu 1,2, Yasunori Hori 1,2, Masayuki Kuzuhara 1,2, Makiko Kosugi 1,2,3, Kenji Takizawa 1,3, Norio Narita 4,1, Masashi Omiya 1,2, Eunchul Kim 3, Nobuhiko Kusakabe 1,2, Victoria Meadows 5, Motohide Tamura 1,2,4<br>1) Astrobiology Center, 2) National Astronomical Observatory of Japan, 3) National Institute for Basic Biology, 4) University of Tokyo, 5) University of Washington</p>



<p><strong>DOI:</strong> 10.3847/1538-4357/aca3a5</p>



<p>arXiv: <a href="https://arxiv.org/abs/2301.03824" target="_blank" rel="noreferrer noopener">https://arxiv.org/abs/2301.03824</a></p><p>The post <a href="https://www.abc-nins.jp/2023/01/11/531/">Can We Detect Photosynthetic Fluorescence in Space?</a> first appeared on <a href="https://www.abc-nins.jp">自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
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	</channel>
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